麻薬組織に妻を殺害された”DEA”麻薬取締局捜査官の執念の捜査と復讐を描く、監督F・ゲイリー・グレイ、製作総指揮、主演ヴィン・ディーゼル、ラレンズ・テイト、ティモシー・オリファント他共演の犯罪アクション。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:F・ゲイリー・グレイ
製作
ボブ・デガス
ヴィンセント・ニューマン
ジョーイ・ニットロ
タッカー・トゥーリー
製作総指揮
マイケル・デ・ルカ
ヴィン・ディーゼル
F・ゲイリー・グレイ
クレア・ラドニック・ポルスタイン
脚本
ポール・シュアリング
クリスチャン・ガデガスト
撮影:ジャック・N・グリーン
編集
ロバート・ブラウン
ウィリアム・ホイ
音楽:アン・ダッドリー
出演
ショーン・ヴェッター:ヴィン・ディーゼル
デミトリアス・ヒックス:ラレンズ・テイト
”ハリウッド”ジャック・スレイトン:ティモシー・オリファント
メモ・ルセロ:ジーノ・シルヴァ
ステイシー・ヴェッター:ジャクリーン・オブラトース
キャンディス・ヒックス:カーリン・ステファンズ
タイ・フロスト:スティーヴ・イースティン
マテオ・サントス:ファン・フェルナンデス
ポモナ・ジョー:ジェフ・コーバー
ホンドー:マルコ・ロドリゲス
ガルザ:エミリオ・リヴェラ
ビッグ・セクシー:ジョージ・シャーパーソン
ローマン・カデナ:ケン・デヴィシャン
アメリカ 映画
配給 ニュ ー・ライ ン・シネマ
2003年製作 109分
公開
北米:2003年4月4日
日本:2003年11月15日
製作費 $36,000,000
北米興行収入 $26,183,200
世界 $44,350,930
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
メキシコ、ティフアナ。
”DEA”麻薬取締局の捜査官ショーン・ヴェッター(ヴィン・ディーゼル)は、相棒のデミトリアス・ヒックス(ラレンズ・テイト)と共に、麻薬組織の大物メモ・ルセロ(ジーノ・シルヴァ)を捕えようとしていた。
毎晩、違う場所で眠るルセロの居場所を突き止められなかったヴェッターらは、彼を7年間追い続け、ついに捕えるチャンスが訪れる。
メキシコ側との協力であるクラブに突入したヴェッターは、タクシーで逃げたルセロを追う。
ルセロを追い詰めたヴェッターは彼に銃を向けるが、”間違いを犯した、取り返しがつかないことになる”と言われる。
逮捕連行されるルセロを見つめるヴェッターは、妻の元に帰りたいことを上司のタイ・フロスト(スティーヴ・イースティン)に伝える。 妻ステイシー(ジャクリーン・オブラトース)に電話をしたヴェッターは、まだメキシコだと言いながら家に戻り、彼女を抱きしめる。 2か月後、ロスサンゼルス、DEA支局。 しかし、ルセロに代わり”ディアブロ”という男が縄張りを広げていた。 カリフォルニア州、連邦刑務所。 ディアブロが縄張りを荒らしていることを知らされたルセロは、正体が分からない相手に苛立ち、早急に手を打つよう指示する。 電話を代わった右腕のマテオ・サントス(ファン・フェルナンデス)は、ルセロから依頼されたことを実行すると約束する。 その後、カデナは近づいて来た女に殺害される。 パーティーを開いていたヴェッターは、カデナが殺されたことをフロストから知らされる。 メキシコ、バハ・カリフォルニア州、メヒカリ。 ある夜、寝ているところを襲われたヴェッターは、銃弾を受けながら反撃する。 ヴェッターは相手を銃撃し、男は”ディアブロは不滅だ”と言いながら息絶える。 ステイシーが撃たれたことに気づいたヴェッターは、瀕死の彼女をベッドに寝かせて励ます。 病院で目覚めたヴェッターは、付き添っていたヒックスから、出血多量で意識を失っていたことを知らされる。 ステイシーのことを聞かれたヒックスは、埋葬されたことをヴェッターに伝える。 ヴェッターは取り乱し、ヒックスが彼を落ち着かせる。 退院したヴェッターはヒックスと共に墓地に向い、ステイシーの墓を確認する。 連邦刑務所。 ”自分が死を望めば、お前は死ぬ”とルセロは答える。 カリフォルニア州、ヴァレンシア。 ロスサンゼルス、サウス・セントラル。 二人の男が殺され、一人の背中にはディアブロと刻まれていた。 奥の部屋でもう一人の死体を発見したヴェッターとヒックスは、天井裏から発砲される。 銃撃戦になったものの、ヒックスが男を説得する。 男は、ルセロが捕まった後でヤクが入らなくなり、その後、値段が倍になったことをヒックスに話す。 新しい売人に逆らった男らは、命を狙われたということだった。 仲買人の名前を言わない男に銃を向けたヴェッターは、それが”ハリウッド”ジャックであることを知る。 ビバリーヒルズ。 出かけようとしたジャックに質問したヴェッターは、売人から名前を聞いたと伝えて言い寄るが、相手が口答えするために手を出してしまう。 焦るヒックスは、ジャックの車のナンバーを調べ、交通違反しかしていないと言ってヴェッターをなだめる。 ジャックは車で走り去り、ヴェッターは苛立つ。 ロサンゼルス、エコーパーク。 妻子が殺害されたことをサントスから知らされたルセロは、約束を守れなかったことを非難する。 ヴェッターを呼び出したルセロは協力すると伝え、今更遅いと言って帰ろうとする彼に、妻子が殺されたことを伝える。 ディアブロを探す方法があるとルセロに言われたヴェッターは、それが書かれたメモを渡される。 カリフォルニア州、ノーフォーク。 ヴェッターは、ルセロを凌ぐ組織を築こうとしている、ディアブロの活動を阻止するための行動を、チームを率いて開始する。 サンペドロ。 ルセロを捕まえた男の妻を殺したのは自分だとホンドーに言われたヴェッターは、相手を叩きのめす。 偽の警官が現れるが、監視していたヴェッターの仲間に撃たれる。 車を爆破したポモナ・ジョーは、ヴェッターが捜査官だったことを知り、仲間の援護でその場から逃れようとする。 ヴェッターがホンドーをなぐり殺したことを知ったヒックスは、ホンドーを銃撃して警官に射殺されたように見せかける。 銃撃戦の中でポモナ・ジョーは逃亡し、ヴェッターはステイシーのことを思う。 フロストに呼ばれたヴェッターは、同僚が3人死んだ責任を取らされて解任される。 罠だったと言うヴェッターの意見は受け入れられず、フロストは半年、休むようにと言って精神科に通うよう指示し、復帰はその結果次第だと伝える。 フロストにバッジを渡したヴェッターは、毎日ステイシーを想い家にも帰れず、何もする気になれないと言い残してその場を去る。 ヒックスは、何も言わずに立ち去るヴェッターのバッジが、フロストのデスクにあることを確認する。 ルセロに会ったヴェッターは、取引が罠だったのかを問い、迷いがあることを伝える。 モンスターとも言える闇社会に一人で立ち向かうには、捜査官の身では無理だと伝えたルセロは、同じモンスターになる必要があるとヴェッターに助言する。 ルセロは、一人でメキシコに向い、自分をこの場から出すようヴェッターに指示する。 ヴェッターは、逃亡したポモナ・ジョーを監視する。 妻キャンディス(カーリン・ステファンズ)や娘の身を案ずるヒックスは、ヴェッターに協力する気になれない。 ヴェッターに電話をしたヒックスは、行動を起こす前によく考えるべきだというメッセージを残す。 ビッグ・セクシーと準備を整えたヴェッターの前にヒックスが現れ、二人は固く抱き合う。 ポモナ・ジョーのバーを襲ったヴェッターは、現金をいつ運ぶかを聞き出す。 メヒカリ。 プライベートジェットで砂漠の取引場所に現れたジャックは、トラックに潜んでいたヴェッターらに捕えられる。 ディアブロを知らないジャックを脅し取引方法聞き出したヴェッターらは、現金に発信器を隠す。 メヒカリ。 現金はジェットから運び出され、潜んでいたヴェッターとヒックスは、その場にあった車を奪い後を追う。 ティフアナ。 ヴェッターは、その場にいたサントスがディアブロであり妻を殺したかを確かめる。 襲われたヴェッターは目をくりぬかれそうになるが、ヒックスが発砲した瞬間に、相手のナイフを奪い刺殺する。 サントスを追ったヴェッターは、銃弾を受けながら相手を追い詰めて倒す。 脱出したヴェッターは、ヒックスと共にその場から逃れる。 その頃、ヴェッターから移送を約束されていたルセロは逃亡する。 メキシコ。 この場の故郷以外には、7年間同じ場所にいなかったことをルセロに確認したヴェッターは、邪魔をしなければ妻は生きていたと言われる。 自分の傲慢さが妻を殺したと言うルセロは、この場に来たヴェッターの思いあがった行為を非難する。 殺せるのかと聞かれたヴェッターは、”自分が死を望めば、お前は死ぬ”と言ってテーブルに手錠を置き、周囲の男達に片付けろと伝える。 ヴェッターはその場を去り、捜査官だった男達はルセロらを捕える。 その後、ステイシーの墓参りをしたヴェッターは、心にいるが会えなくて寂しいと語りかける。 ヴェッターは、現れたヒックスらが選んでくれた墓石が気に入ったと伝えて、その場を去る。
...全てを見る(結末あり)
麻薬の流通が大幅に減少し、ヴェッダーらのチームの功績は称えられる。
収監中のルセロは、買収した看守から新聞に隠した携帯電話を受け取り、部下で検事のローマン・カデナ(ケン・デヴィシャン)に電話をする。
ディアブロの部下ガルザ(エミリオ・リヴェラ)は、奪ったコカインをアメリカ人の仲買人”ハリウッド”ジャック・スレイトン(ティモシー・オリファント)に確認させてビジネスを始めようとする。
ルセロに会ったヴェッターは、妻を殺したかを問う。
友人ビッグ・セクシー(ジョージ・シャーパーソン)に会ったヴェッターとヒックスは、ディアブロから流れる大量のヤクをさばいている者の情報を得る。
ヒックスとビッグ・セクシーと共にある車のトランクのヤクを見つけたヴェッターは、車の持ち主の家でコカインを確認する。
日焼けサロンを経営するジャックを監視するヴェッターとヒックスは、相手に気づかれる。
ガルザに会ったジャックは、殺し損ねた男(ヴェッター)が来たと言って彼を射殺する。
売人に扮したヴェッターは、仲買人のポモナ・ジョー(ジェフ・コーバー)に会いヤクを仕入れる大口の交渉をする。
ポモナ・ジョーからホンドー(マルコ・ロドリゲス)を紹介されたヴェッターは、前に会った気がすると言われながら取引をする。
ジャックに電話をしたポモナ・ジョーは、ブツを要求して取引の段取りをする。
飛行場に着いたジャックは、取引に遅れたために射殺される。
ルセロを捕えた閉鎖されたクラブに侵入したヴェッターとヒックスは途中で分かれる。
休暇をとることを電話でヒックスに伝えたヴェッターは、ある町でルセロを見つけて目を合わせる。
*(簡略ストー リー)
メキシコ、ティフアナ。
”DEA”麻薬取締局の捜査官ショーン・ヴェッターは、7年間追い続けていた麻薬組織の大物ルセロを捕える。
ヴェッターは、”間違いを犯した、取り返しがつかないことになる”と、連行されるルセロに言われる。
相棒のヒックスらと共に捜査の成果に満足するヴェッターだったが、妻のステイシーが殺害されてしまう。
失意のヴェッターは、刑務所に服役中のルセロの指示でステイシーが殺されたと考える。
その頃、ルセロに代わり新たな組織を築こうとして派手なビジネスを展開し始めたディアブロが勢力を伸ばす。
捜査を始めたヴェッターは、ディアブロと関係する仲買人が”ハリウッド”ジャックであることを突き止めるのだが・・・。
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「ワイルド・スピード」(2001)の大ヒットでブレイクし、ハリウッドを代表するアクション・スターとなったヴィン・ディーゼルが、製作総指揮を兼ねた意欲作。
妻を殺されたて苦悩する”DEA”麻薬取締局捜査官を演じ、持ち前のパワフルなアクションを控えめにしているような雰囲気もある、ヴィン・ディーゼルのナイーブな演技が注目の作品。
そのため、銃撃戦などはあるが、派手なアクションを期待すると物足りない感じはする。
巨額の利益を産む麻薬ビジネスの、容赦ない残虐性や活動内容を生々しく描きながら、組織の抗争に見せかけた意外な展開のクライマックスなど見所の多い作品には仕上がっている。
”ブルドッグ”という邦題に何の意味があるのか、全く理解できない・・・。
主人公の相棒ラレンズ・テイト、麻薬の仲買人ティモシー・オリファント、麻薬王ジーノ・シルヴァ、主人公の妻ジャクリーン・オブラトース、ヒックス(カーリン・ステファンズ)の妻カーリン・ステファンズ、主人公の上司スティーヴ・イースティン、麻薬王の片腕ファン・フェルナンデス、麻薬の仲買人ジェフ・コーバー、マルコ・ロドリゲス、エミリオ・リヴェラ、主人公の友人ジョージ・シャーパーソン、麻薬王の部下で検事のケン・デヴィシャンなどが共演している。