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アロハ Aloha (2015)

民間衛星の打ち上げ事業に携わる失敗続きの軍事コンサルタントの恋と人生の再生を描く、 製作、監督、脚本キャメロン・クロウ、主演ブラッドリー・クーパーエマ・ストーンレイチェル・マクアダムスビル・マーレイジョン・クラシンスキーダニー・マクブライドアレック・ボールドウィン他共演のロマンチック・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ロマンチック・コメディ


スタッフ キャスト
監督:キャメロン・クロウ

製作:キャメロン・クロウ
製作総指揮
スコット・ルーディン
イーライ・ブッシュ
イロナ・ハーツバーグ
ベンジャミン・ウェイスブレン
脚本:キャメロン・クロウ
撮影:エリック・ゴーティエ
編集:ジョー・ハッシング
音楽:ヨンシー&アレックス

出演
ブライアン・ギルクレスト:ブラッドリー・クーパー
アリソン・イン大尉:エマ・ストーン
トレイシー・ウッドサイド:レイチェル・マクアダムス
カーソン・ウェルチ:ビル・マーレイ
ジョン”ウッディ”ウッドサイド:ジョン・クラシンスキー
”フィンガーズ”レイシー大佐:ダニー・マクブライド
ディクソン大将:アレック・ボールドウィン
ボブ・ラージェント:ビル・キャンプ
グレイス・ウッドサイド:ダニエル・ローズ・ラッセル
ミッチェル・ウッドサイド:ジェイデン・マーテル
カーティス中佐:エディ・ガテギ
カーソンの伝記作家:イワナ・ミリセヴィッチ
本人:バンピー・カネヘレ

アメリカ 映画
配給
Sony Pictures Releasing(北米)
20世紀FOX(世界)
2015年製作 105分
公開
北米:2015年5月29日
日本:未公開
製作費 $37,000,000
北米興行収入 $21,067,120
世界 $26,250,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
予算削減などもあり、”NASA”の宇宙開発は、衛星を打ち上げて宇宙を支配しようとする大富豪が引き継いだ。

軍人を辞め軍事コンサルタントとなったブライアン・ギルクレスト(ブラッドリー・クーパー)は、土地を開発しようとする世界屈指の億万長者カーソン・ウェルチ(ビル・マーレイ)の仕事を請け負った。

アフガニスタンでの仕事でしくじったブライアンは、両脚の18か所を骨折して職を失った。

ようやく小さな仕事を得たブライアンは、カーソンの代理としてハワイに戻る。

輸送機を操縦する空軍パイロットで知人のジョン”ウッディ”ウッドサイド(ジョン・クラシンスキー)に声をかけたブライアンは、仕事のことを訊かれ、移設されるゲートの地鎮祭を手配すると答える。

ジョンは、ブライアンの元恋人だった自分の妻トレイシー(レイチェル・マクアダムス)が驚くと彼に伝える。

ヒッカム空軍基地
”フィンガーズ”レイシー大佐(ダニー・マクブライド)は、ジョンを迎えに来たトレイシーの息子ミッチェル(ジェイデン・マーテル)の相手をしていた。

ジョンの機は着陸し、ブライアンは、迎えてくれたレイシーから、トレイシーがいることを知らされる。

自分に気づいたトレイシーが気になるブライアンは、連絡将校である”F22”のエリート・パイロットで、”宇宙軍団”に出向中のアリソン・イン大尉(エマ・ストーン)をレイシーから紹介される。
...全てを見る(結末あり)

アリソンに挨拶されたブライアンは、トレイシーから話しかけられ、何度も連絡したと言われ近況を訊かれる。

トレイシーが今でも法医学に携わっていることを知ったブライアンは、彼女から、ミッチェルと娘のグレイス(ダニエル・ローズ・ラッセル)を紹介される。

現れたジョンは家族に迎えられ、ブライアンは、新しいゲートの地鎮祭のために来たことを話し、トレイシーから夕食に誘われる。

ブライアンは、同業のボブ・ラージェント(ビル・キャンプ)や伝記作家(イワナ・ミリセヴィッチ)と話しをしていたカーソンに迎えられ、地鎮祭のことを任される。

その後ブライアンは、取引相手で知人である先住民自治区代表バンピー・カネヘレの島にアリソンの操縦で元に向かう。

ブライアンは、アリソンがハワイ人のクォーターだと知り、親しげに話しかける彼女とは、仕事以外での関わりを避けようとする。

ホテルの部屋でくつろごうとしたブライアンはアリソンと別れ、隣りの部屋の彼女が、母親との電話で自分の話をする会話を聞いてしまう。

翌日、ブライアンとアリソンは、バンピーに会うために車で出掛け、途中から徒歩で山を登る。

途中、自分の人生に干渉するようなアリソンを不快に思うブライアンは、昨夜の電話の内容などを話しながら目的地に着く。

バンピーに歓迎されたブライアンは、基地の統合でゲートを移設することを話し、地鎮祭の許可を得ようとする。

即答しないバンピーは、ブライアンとアリソンを食事に招き、神聖な”空”を汚す噂を聞いたことを話す。

交換条件を提示するものの、地鎮祭の件をバンピーに断られたブライアンは、渓谷の山2つと無料の携帯サービスを要求され、無理だと伝える。

口を出したアリソンは、宇宙軍団の見解を語り、島の上空に兵器は配備しないとバンピーに伝える。

考え込むバンピーは、仲間たちに溶け込むアリソンが気に入り、条件を譲らないまま、空を見つめながらブライアンと彼女を見送る。

アリソンが信じる神話や、感じた神秘性に興味がないブライアンは、バンピーの条件をのみ交渉を成立させただけだと伝える。

翌日、食事に招待されていたブライアンは、トレイシーの家に向かう。

アリソンが先に来て手伝いをしていることを知ったブライアンは、トレイシーと話をする。

子供たちに敬礼を教えるアリソンを見つめるブライアンは、写真立てのトレイシーの写真が、自分と一緒に撮ったものだと気づく。

再びトレイシーと話したブライアンは、ジョンは無口だがいい父親だと言う彼女に、問題ない生活だと伝える。

ジョンと暮らすことは楽ではないと言うトレイシーは、ストレスを感じているとブライアンに伝える。

付き合っていた時の話を始めたトレイシーは、その時の気持ちを伝え、2人の将来を台無しにしたブライアンを責めて、1人になることを選んだと伝える。

ビールを取りに来たジョンは何も語らず、二人を見て苦笑いをして戻る。

ジョンは無口だと言うトレイシーに、ブライアンは、心の中で多くを語っていたと伝える。

グレイスがドレスを見せに来たため、ブライアンは、母親にソックリだとトレイシーに伝える。

ミッチェルと話したブライアンは、母トレイシーとの結婚を考えたか訊かれ、何度も考えたと答える。

母と別れる人がいるとは思えないと言うミッチェルは、戸惑うブライアンにハワイの神話の話を始め、彼に、農耕と平和の神”ロノ”でないかと尋ねる。

食後にブライアンは、グレイスが、習っている”フラ”をアリソンに教える姿を見つめる。

その様子を見にきたジョンから、心の中で”きれいだ”と語りかけられたグレイスは、それを理解して嬉しく思う。

皆で出かけるジョンは、イルミネーションでクリスマスの飾りをしてある庭を見つめながら、最高だと言ってブライアンに自慢する。

パーティーに向かったブライアンは、自分を嫌う”太平洋空軍”司令官ディクソン大将(アレック・ボールドウィン)が到着したことに気づき、目が合った彼に睨まれる。

ディクソンから声をかけられたブライアンは、地鎮祭の交渉の件を訊かれ、バンピーに条件を下げさせるよう指示される。

ボブに呼ばれたブライアンは、カーソンの部下から預かった極秘情報のデータ・メモリを渡される。

カーソンと話したブライアンは、衛星”ブレイブ・エンジェル”の打ち上げは成功させろと言われ、失敗は許されなかった。

アリソンからダンサーだったと聞いていたブライアンは、彼女にカーソンを紹介する。

カーソンと楽しく踊るアリソンを見つめるブライアンは、彼女に惹かれる。

ホテルに戻ったブライアンは、受けとった資料を確認し、隣り部屋のアリソンから声をかけられ、彼女を招き入れる。

ブライアンのパソコンに貼ってある無数のシールが気になるアリソンは、世界各地を回った彼に興味を持ち、アフガニスタンで失敗して死にかけた話を聞き、そして二人は愛し合う。

翌日、ブライアンとアリソンは、楽しい時間を過ごす。

ランニング中にウッドサイド家に寄ったアリソンは、ミッチェルが撮影した、兵器を搭載していると思われる衛星ロケットの映像を見て驚く。

レイシーに除隊を申し出たアリソンは衛星のことを尋ね、軍は関与していないと言われ、主導権はカーソンにあり、詳細は請負人のブライアンに訊くよう指示される。

ブライアンがすべてを知っているはずだと言われたアリソンは、彼に会う。

サングラス付きの帽子をプレゼントされたアリソンは、軍事衛星の件を知りながらハワイ人を騙し、自分を利用したブライアンを非難してその場を去る。

追ってきたブライアンから侮辱され罵倒されたアリソンは、反論して車で走り去る。

帰宅したジョンはトレイシーと話し、自分たちの関係はブライアンのせいではなく、以前からうまくいっていなかったと言われる、それ以上、葉が出ない。

出て行くと言われたジョンは、いつもいない自分が出て行くとトレイシーに伝えてその場を去り、苛立つ彼は、庭のサンタクロースを壊してしまう。

翌日、ブライアンの部屋を訪ねたトレイシーは、グレイスが自分の娘だと知っていることを彼に確認する。

ミッチェルと遊ぶグレイスを見つめるブライアンは、この件は自分しか知らないと言うトレイシーから、ジョンが出て行ったことを知らされる。

その後、地鎮祭が行われ、カーソンが民間の宇宙施設を建設する予定が報道される。

地鎮祭に参加していたブライアンとアリソンは、迎えに来たボブから衛星の打ち上げが早まったことを知らされる。

それが中国のハッカーに気づかれたために、ブライアンは対処することになる。

指令センターに着いたブライアンは、”カエナ・ポイント衛星追跡ステーション”のロイと連絡を取り、ハッキングを阻止しようとする。

打ち上げは成功してブライアンはハッキングを阻止し、衛星は軌道に乗り、カーソンらは歓声を上げて喜ぶ。

空を見上げるバンピーは、何かを感じる。

アリソンの気持ちを察したブライアンはロイに連絡し、”ヘレナ・プロジェクト”のデータで音響変換通信を実行する。

ロイから衛星を破壊する可能性があると言われたブライアンは、それを無視してデータを送るよう指示する。

ブライアンは、過去の音声データを衛星に送信することをアリソンに伝える。

データは送信され、制御不能となった衛星は破壊される。

その場を離れたブライアンは、アリソンから正しいことをしたと言われるものの、自分といると将来がなくなる、これで終りだと伝える。

カーソンと話したブライアンは、空は金では買えないと伝えるものの、衛星はまた造れると言われ、兵器を搭載して皆を騙したことを批判する。

カーソンは、今後はまともな人生を送れないと思えとブライアンに伝える。

その後、レイシーと共にディクソンに呼ばれたブライアンは、激怒する彼からカーソンが契約を解除したことを知らされ、公聴会に呼ばれ刑務所行きになると言われて脅される。

衛星に兵器が搭載されていたと言われたディクソンは、カーソンと”Facebook”が、共同で環太平洋の途上国支援のために通信衛星を打ち上げたと伝える。

さらに、将来があるアリソンに近づくなと言うディクソンは、ブライアンを罵倒する。

航空訓練を行うアリソンは、ブライアンと過ごしたホテルのシールを手帳に貼る。

サンタを持ってトレイシーに会いに行ったブライアンは、アリソンの話などをして、多くの言葉で書かれたジョンからの手紙が届いたことを知らされる。

それを読んでもらったブライアンは、ジョンを選ぶべきだとトレイシーに伝える。

トレイシーは、問題ばかり起こす男の救い主になるアリソンと幸せになるようにとブライアンに伝える。

その後、戻ったジョンと言葉を交わさないまま話したブライアンは、グレイスの父親か訊かれ、彼がそれを知っていたことを確認して抱き合う。

家族を返してほしいと言われたブライアンは、おまえの家族だ、皆お前が好きだとジョンに伝えて微笑む。

ジョンからトレイシーと寝たか訊かれたブライアンは、アリソンと寝たと答え、再び硬く抱きしめられる。

ジョンが戻ったことを知ったトレイシーは、ブライアンの前で彼と抱き合い、子供たちも喜ぶ。

カーソンが衛星に兵器を搭載したことが判明し、ブライアンは、核弾頭を打ち上げたことを、ディクソンとボブも同席する場でレイシーから知らされる。

ディクソンは、衛星は誤作動で破壊されたことにして、許す代わりに手柄は自分のものにするとブライアンに伝える。

ボブは、カーソンは今頃、インターポールが日本で逮捕しているだろうとブライアンに話す。

宇宙開発は民間には向かないと言うディクソンは、手を引けとブライアンに伝え、アリソンも諦めろと忠告する。

それを無視してアリソンに会ったブライアンは、愛を告げてキスし、ここに残ることを伝える。

フラ教室のグレイスの様子を見に行ったブライアンは、彼女を見つめながら、心の中で父親だと語りかける。

それを理解したグレイスは涙しながら微笑み、踊るのをやめてブライアンの元に向かい抱き合う。

ブライアンは、クラスに戻り踊るグレイスの笑顔を見つめる。

その後、バンピーの元に向かったブライアンは、信頼関係と友情を確かめる。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
予算削減で”NASA”の宇宙開発は、衛星を打ち上げて宇宙を支配しようとする大富豪が引き継いだ。
ハワイ、軍事コンサルタントのブライアン・ギルクレスト(ブラッドリー・クーパー)は、民間宇宙開発を進める大富豪カーソン・ウェルチの仕事を請け負い、空軍のサポートを受けて、知人である先住民自治区代表バンピーに会うことになる。
ブライアンは、移設されるゲートの地鎮祭を手配するため、空軍のエリート・パイロットのアリソンと共にバンピーの元に向かうのだが・・・。
__________

民間衛星の打ち上げ事業に携わる、失敗続きの軍事コンサルタントの恋と人生の再生を描くロマンチック・コメディ。

キャメロン・クロウが製作と脚本を兼ねて監督し、人気スターのブラッドリー・クーパーエマ・ストーン他の共演が話題になった作品。

民間が進める宇宙開発をサポートする軍の現状と、その間に入る軍事コンサルトの関係などが興味深く描かれている。

若手、個性派、ベテランを含めた豪華キャスティングも注目なのだが、ややご都合主義的なところもあり、批評家、一般の評価は低く興行的にも失敗した作品。
製作費 $37,000,000
北米興行収入 $21,067,120
世界 $26,250,000

舞台が神話の地ハワイであるため、精神、神秘的な雰囲気を漂わせようとするのはいいが、地元の先住民自治区代表が感じるものだけを協調した方が良かったような気がする。

エマ・ストーンの役がハワイ人のクォーターという設定や、アジア系の登場人物が少ないことに対する意見があるが、上記の通り、先住民自治区代表のバンピー・カネヘレの、威厳を感じさせる雰囲気ある登場シーンだけでも十分であり、問題ないと思うのだが・・・。
クライマックスの、”父と娘”の無言の触れ合いはホロリとさせてくれる。

誰にでもある問題を抱えているだけで、人生に失敗したという大袈裟な状況でもないようにも思える軍事コンサルタントのブラッドリー・クーパー、彼の”監視役”である空軍のエリート・パイロットで、惹かれ合うようになるエマ・ストーン、主人公の元恋人レイチェル・マクアダムス、その夫で空軍パイロットのジョン・クラシンスキー、主人公を雇う宇宙開発を進める大富豪ビル・マーレイ、民間宇宙開発のサポートを担当する空軍大佐のダニー・マクブライド、主人公を憎む”太平洋空軍”司令官のアレック・ボールドウィン、軍事コンサルタントのビル・キャンプ、トレイシー(レイチェル・マクアダムス)の娘ダニエル・ローズ・ラッセル、その弟ジェイデン・マーテル空軍中佐のエディ・ガテギ、カーソンの伝記作家(ビル・マーレイ)のイワナ・ミリセヴィッチ、先住民自治区代表のバンピー・カネヘレなどが共演している。


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