存続の危機に直面した結成25年目の世界的弦楽四重奏団メンバーの奮闘を描く、出演フィリップ・シーモア・ホフマン、キャサリン・キーナー、クリストファー・ウォーケン、マーク・イヴァニール、イモジェン・プーツ他共演のドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ヤーロン・ジルバーマン
製作
ヤーロン・ジルバーマン
タマール・セラ
ヴァネッサ・コイフマン他
脚本
ヤーロン・ジルバーマン
セス・グロスマン
撮影:フレデリック・エルムス
編集:ユヴァル・シャー
音楽:アンジェロ・バダラメンティ
出演
ロバート・ゲルバート:フィリップ・シーモア・ホフマン
ジュリエット・ゲルバート:キャサリン・キーナー
ピーター・ミッチェル:クリストファー・ウォーケン
ダニエル・ラーナー:マーク・イヴァニール
アレクサンドラ・ゲルバート:イモジェン・プーツ
ミリアム・ミッチェル:アンネ=ゾフィー・フォン・オッター
ピラー:リラズ・シャルヒ
ギデオン・ローゼン:ウォーレス・ショーン
ナディール医師:マドハール・ジャフリー
アメリカ 映画
配給 Entertainment One
2012年製作 105分
公開
北米:2012年11月2日
日本:2013年7月6日
北米興行収入 $1,562,550
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニューヨーク。
結成25周年となる世界的に有名なフーガ弦楽四重奏団のチェリストのピーター・ミッチェル(クリストファー・ウォーケン)、第二ヴァイオリニストのロバート・ゲルバート(フィリップ・シーモア・ホフマン)と妻であるヴィオラ奏者のジュリエット(キャサリン・キーナー)、第一ヴァイオリニストのダニエル・ラーナー(マーク・イヴァニール)は、“ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第14番”のリハーサルを始める。
ピーターは体調の異変を感じ、主治医ナディール(マドハール・ジャフリー)の診察を受け、初期のパーキンソン病だと言われ、精密検査を受けることになる。
三人に病気の話をしたピーターは、今季限りの引退を決意する。
ロバートは、新しい四重奏を組む場合は、自分も第一を弾きたい意向をジュリエットとダニエルに語るが、二人はそれを切り出すタイミングでないことを伝えてその場を去る。 ダニエルは、演奏活動を続けるため早期にピーターの代役を探すことを考えるが、ジュリエットはそれに反対する。 ピーターは、友人の三重奏団ギデオン・ローゼン(ウォーレス・ショーン)に会い、チェリストを引き抜こうとするが、それを断られる。 ダニエルのレッスンを受けていたロバートとジュリエットの娘アレクサンドラ(イモジェン・プーツ)は、彼に好意を抱く。 ジュリエットは、あくまで第一にこだわるロバートを説得しようとする。 しかし、ジュリエットに資質を問われ、彼女が四重奏を続けるためにダニエルと話し合ったことを知ったロバートは気分を害し、乗っていたタクシーを降りてしまう。 ピーターの考えも変わらず、引退の撤回を求めるダニエルにチェリストを探すよう伝える。 ロバートは、ダンサーのピラー(リラズ・シャルヒ)の元に向かい愛し合い、夜中に自宅に戻りソファーで眠る。 ジュリエットは、朝食を作りロバートに昨夜のことを謝罪するが、彼がヴァイオリンを忘れてきたことなどを知り、浮気をしたことに気づく。 ロバートは、ピラーに連絡を入れてヴァイオリンを受け取りに行くが、そこにジュリエットが現れる。 ピラーは席を立ち、ロバートとジュリエットは言い合いになり、彼女は納得せず、家を出ていくよう伝えてその場を去る。 ダニエルの説得により、ギデオンの三重奏団からチェリストを迎えられることが決まったピーターは喜ぶ。 ピーターを訪ねたジュリエットは、彼のいない四重奏団は考えられないことだと伝えて悲しむ。 しかしピーターは、お互いの第二の人生について前向きに考えるべきだと言ってジュリエットを励ます。 ダニエルに誘われたアレクサンドラは、ピーターの件や両親の問題などを話すが、彼はそれを知らなかった。 ”サザビーズ”。 弓毛を確かめるために厩舎に向かったダニエルは、ソロではなく四重奏にこだわる理由をアレクサンドラに語る。 アレクサンドラは、好意を抱くダニエルにキスするが、彼は驚く。 ヴァイオリンを入札できなかったジュリエットは席を立ち、それを追ったロバートは、愛はあるものの自分の気持ちが分からないため独りにしてほしいと彼女に言われる。 ダニエルはロバートを訪ねるが、お互いの意見はかみ合わない。 アレクサンドラの元に向かったダニエルは、彼女と愛し合う。 そこにジュリエットが訪ねてくるが、彼女は通りに止めてあるダニエルの車に気づく。 ダニエルを窓から出したアレクサンドラは、ジュリエットを部屋に入れる。 アレクサンドラはロバートを理解しないジュリエットを批判し、ダニエルと愛し合っていることを話す。 それは愛ではないと言うジュリエットは、四重奏を第一優先と考え家族を犠牲にしたことでアレクサンドラに責められる。 母親としての努力はしたと答えるジュリエットは、自分ならば子供は堕ろしたとまで言われてショックを受けアレクサンドラを殴ってしまいその場を去る。 その後、ピーターは薬が効いたことを三人に伝え、リハーサルができる喜びを感じる。 自宅に三人を呼んだピーターは演奏を始めるが、彼らが問題を抱えていることに気づく。 ロバートは、ダニエルがアレキサンドラと関係していることを知り激怒して彼を殴る。 ピーターは、出て行こうとするロバートとジュリエット、そしてダニエルに演奏会は中止することを伝える。 現状を悲しむピーターは、アレクサンドラとの関係を立つようダニエルを説得するが、彼はそれを断り追い払われる。 ジュリエットと話し合ったピーターは、四重奏団を守ってほしいことを伝える。 アレクサンドラは、テレビのインタビューを受けるジュリエットが、ピーターと妻ミリアム(アンネ=ゾフィー・フォン・オッター)、そしてロバートとの出会いが大切な思い出であり、娘を産んだことの喜びを語る姿を見て涙する。 四重奏団のために分かれることを決意したアレクサンドラは、それに納得しないダニエルの元を去る。 ピーターは、愛する亡き妻ミリアムを想い、屋上から飛び降りようと考えるが思い止まる。 演奏会の日。 四人は譜面を伏せて演奏を始め、ピーターは、それを見守るアレクサンドラの席に向かう。 ピーターは、満足した表情で演奏に聴き入る。
...全てを見る(結末あり)
オークションでヴァイオリンを買うためジュリエットと顔を合わせたロバートは、自分を愛していたのかを彼女に問う。
四人は演奏を始めるものの、ピーターはそれを止めて代役を紹介し、会場の人々と三人、そして妻ミリアムに感謝してステージを去る。
*(簡略ストー リー)
結成25周年の世界的なフーガ弦楽四重奏団のチェリスト、ピーターは、パーキンソン病の初期段階と告げられて引退を決意する。
それを聞いた、第二バイオリニストのロバート、妻のヴィオラ奏者ジュリエットと第一ヴァイオリニストのダニエルは、代役を入れるピーターの考えにショックを受ける。
ロバートは、これを機に自分も第一を弾きたいことを二人に伝えたため、四重奏団の調和は乱れ始める。
それを理解してもらえないロバートはダンサーと浮気し、彼とジュリエットの娘アレクサンドラとダニエルは親密になる。
そしてピーターは、薬による治療とリハビリを続けながら、代役を探そうとするのだが・・・。
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完璧な調和の下で成り立っていた四重奏団の危機を描きながら、メンバーや家族が、新たな人生に向かい歩み始めるまでを描く。
“ベートーヴェン”最後の傑作、”弦楽四重奏曲第14番”と重ね合わせて描かれるヒューマン・ドラマとして実に見応えある作品。
オスカー賞受賞者フィリップ・シーモア・ホフマンとクリストファー・ウォーケン、ノミネート経験者のキャサリン・キーナーとウクライナ出身のマーク・イヴァニールが演ずる、音楽家としての見事な演技を堪能できる。
リーダーの引退を機に第一ヴァイオリニストを希望することからメンバーの妻との間に亀裂が生ずるフィリップ・シーモア・ホフマン、ヴィオラ奏者妻である彼の妻で、娘との関係でも苦しむキャサリン・キーナー、難病を抱え引退を決意するチェリスト役のクリストファー・ウォーケン、主人公の娘イモジェン・プーツと関係を持つ、第一バイオリニストのマーク・イヴァニール、ピーター(C・ウォーケン)の亡くなった妻アンネ=ゾフィー・フォン・オッター、主人公が浮気をするダンサーのリラズ・シャルヒ、三重奏団のウォーレス・ショーン、ピーターの主治医役のマドハール・ジャフリーなどが共演している。