A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー A Ghost Story (2017)

病院でCの遺体を確認したMは、その場を去る。

その後、起き上がったCは、シーツに包まれたまま幽霊となり病院内を移動し、壁に現れた光る入り口には向かわず外に出る。

家に戻った幽霊は、現れた不動産業者のリンダ（リズ・フランケ）が、メモを残して出て行く様子を見つめる。

幽霊は、リンダが帰った後でメモの内容を確認する。

暫くして帰って来たMは、リンダのメモをゴミ箱に捨てて、彼女が持ってきてくれたパイをひたすら食べ続け、幽霊はその様子を見つめる。

突然、食べるのをやめたMは、トイレに向かい吐いてしまう。

幽霊は、Mが悲しみながら過ごす姿を見守りながら日々を過ごす。

そんな幽霊は、隣りの家に別の幽霊がいることに気づき、窓越しに手を振る。

ここで人を待っていると言う隣りの幽霊は、それが誰かは覚えていないと幽霊に伝える。

去る夜、男性（バーロウ・ジェイコブス）と共に帰って来たMは彼にキスする。

その様子を見ていた幽霊は苛立ち、男性が帰った後で照明を点灯させて、本棚の本を床に落とす。

その後Mは、Cの作った曲を聴きながら彼のことを想いだす。

引っ越す決心をしたMは、片付けをしながらペンキを塗り始め、壁の”光”を気にしながら、メモをその隙間に隠す。

Mは去り、メモが気になった幽霊は、取り出すことができない。

暫くして、家にマリア（ソニア・アセヴェド）と二人の子供が引っ越してくる。

マリアらが楽しく暮らす様子を見て動揺する幽霊は、子供たちに自分の存在を知らせる。

苛立つ幽霊は食器棚の皿などを投げつけてマリアと子供たちを驚かせ、その後彼女らは引っ越す。

隣りの幽霊が待ち続けていることを確認した幽霊は、次の居住者の若者たちの様子を見つめる。

”予言者”である男性は、”ベートーヴェン”の”第九”などの過去の名残が、文明の崩壊を超越して人間の記憶に残ると話す。

続いて男性は”ビッグクランチ”について語り、宇宙全体が最終的には崩壊寸前になるものの、誰かが”第九”を口ずさみ希望を与えて再興する・・・と思いきや、結局は太陽が赤色巨星と化すと、地球は消滅してしまうと結論付ける。
＊映画の前提としてポイントとなるシーン。

男性とその場にいた者たちは、照明がちらつくことを気にする。

その後、荒れ果てた家でメモを取り出そうとしていた幽霊だったが、ブルドーザーでの解体が始まる。

同じように隣りの家も壊され、その家の幽霊と幽霊は見つめ合う。

隣りの家の幽霊は、崩れ落ちるようにして姿を消す。

その後、土地の開発が始まり高層ビルが建設され、屋上に向かった幽霊は、大都会の街並みを見つめて飛び降りる。

時代は過去に戻り、入植者（ロブ・ザブレッキー）と家族が、その場に住む準備を始める。

入植者の幼い娘は、紙に何かを書きそれを石の下に隠す。

暫くして、先住民に襲われた入植者の家族は殺される。

その後、幽霊は家に戻り、生きている自分とMが、リンダと共に家を見に来た様子を見つめる。

Cはその場にあったピアノのことをリンダに尋ね、ずっとここにあったと言われ、内部を見て回る。

その家で暮らし始めたCとMは、幸せな日々を過ごす。

やがて引っ越すことを考え始めたMだったが、Cはその気になれなかった。

ある夜、ベッドで、Cが引っ越すことをMに伝える様子を見ていた幽霊は、ピアノの前に座り鍵盤を叩く。

CとMは警戒しながら家の中を調べ、その原因が分からないままベッドに戻る。

翌日、Cは事故死し、その後、引っ越すMの様子を見つめる幽霊を、幽霊は見つめていた。

壁の隙間からメモを取り出すことができた幽霊は、それを読んだ瞬間にシーツを残して姿を消す。

壁には”光”が映る。