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暴力行為 Act of Violence (1949)

戦中に仲間を売ったことで戦友に命を狙われる男性と妻に迫る恐怖を描く、監督フレッド・ジンネマン、主演ヴァン・ヘフリンロバート・ライアンジャネット・リーメアリー・アスターフィリス・サクスター他共演のフィルム・ノワールの秀作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト
監督:フレッド・ジンネマン
製作:ウィリアム・H・ライト
原作:コリアー・ヤング
脚本:ロバート・L・リチャーズ
撮影:ロバート・サーティース
編集:コンラッド・A・ネルヴィッヒ
音楽:ブロニスラウ・ケイパー

出演
フランク・R・エンリー:ヴァン・ヘフリン
ジョセフ”ジョー”パークソン:ロバート・ライアン
イーディス・エンリー:ジャネット・リー
パット:メアリー・アスター
アン・スタージェス:フィリス・サクスター
ジョニー:ベリー・クルーガー
ギャヴリー:テイラー・ホームズ
フレッド・フィニー:ハリー・アントリム
マーサ・フィニー:コニー・ギルクリスト
ポップ:ウィル・ライト

アメリカ 映画
配給 MGM
1949年製作 82分
公開
北米:1949年1月22日
日本:1949年11月20日
製作費 $1,290,000
北米興行収入 $703,000
世界 $1,129,000


ストーリー
ニューヨーク
戦地で脚を負傷したジョセフ”ジョー”パークソン(ロバート・ライアン)は、拳銃を持参して旅立つ。
カリフォルニア州、サンタ・リサ。
建築業者として成功している町の名士でもあるフランク・R・エンリー(ヴァン・ヘフリン)は、妻イーディス(ジャネット・リー)と幼い息子ジョージーと共に平穏な日々を送っていた。
町に着いたジョーは、共に戦ったフランクへの恨みを晴らそうとする。
陸軍航空軍の爆撃機に搭乗していたフランクとジョーらーは、撃墜後に敵に捕らえられ収容所に入れられた。
フランクが仲間を売ったために同僚の多くが死に、負傷して帰国したジョーは、彼に復讐を誓っていたのだった。
フランクは、隣人のフレッド・フィニー(ハリー・アントリム)と共に、宿泊する予定で釣りを楽しむため湖に向かう。
イーディスは、現れたジョーからフランクのことを訊かれ、湖に行ったことを伝える。
湖に向かったジョーは、貸しボートの管理人ポップ(ウィル・ライト)にフランクのことを尋ね、ボートを借りて彼を捜す。
フランクを見つけたジョーは、岩に隠れて銃を構えるが、岸に向かった彼を撃つことができなかった。
脚が悪い男が自分を捜していたことをポップから聞いたフランクは、それがジョーだと気づき家に戻る。
帰宅したフランクは、心配するイーディスからジョーの話を聞き警戒する。
その夜フランクは、イーディスに置手紙を残して、建築業界の大会に出席するためにロサンゼルスに向かう。
明け方それに気づいたイーディスは、不安を抱えながら過ごす。
イーディスは、再び現れたジョーに強引に押し入られ、戦争中に起きた事件で、フランクを恨んでいることを知らされる。
フレッドの妻マーサ(コニー・ギルクリスト)にジョージーを預けたイーディスは、フランクに会うためロサンゼルスに向かうのだが・・・。


解説 評価 感想

前年の「山河遥かなり」(1948)で高い評価を得たフレッド・ジンネマンが監督し、ヴァン・ヘフリンロバート・ライアンジャネット・リーメアリー・アスターフィリス・サクスターが共演した作品。

戦中に仲間を売ったことで戦友に命を狙われる男性と妻に迫る恐怖を描くフィルム・ノワールの秀作。

第二次大戦後に、退役軍人の問題を最初に扱った作品でもある。

主人公にとっては、仲間を助けるための敵側との取り引きだったが、結局は裏切られ、多くの死者を出したことで責めらることになるという、辛い過去を引きずりながら社会復帰をした退役軍人の苦悩を描き、フレッド・ジンネマンらしく鋭い視点で問題提起した、サスペンスタッチの彼の力強い演出が見どころの作品。

復員後は事業に成功し町の名士となるものの、戦中の悲惨な過去を引きずる男性を熱演するヴァン・ヘフリン、彼に恨みを持ち復讐を誓った元戦友を好演するロバート・ライアン、主人公と共に苦悩する妻のジャネット・リー、主人公と知り合い問題を解決させようとするメアリー・アスター、復讐鬼となった恋人の行為を阻止しようとするフィリス・サクスター、主人公に近寄り問題を金で解決させようとするベリー・クルーガー、彼の仲間である弁護士テイラー・ホームズ、主人公の隣人ハリー・アントリム、その妻コニー・ギルクリスト、貸しボートの管理人ウィル・ライトなどが共演している。


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