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遠すぎた橋 A Bridge Too Far (1977)

連合軍による”ノルマンディー上陸作戦”から3ヶ月後に行われた第二次大戦中、最大の空挺作戦”マーケット・ガーデン”を描く、監督リチャード・アッテンボロー、各国のオールスターキャストで描いた戦争映画の超大作。

■ アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(戦争)

ショーン・コネリー / Sean Connery 作品一覧


スタッフ キャスト ■
監督:リチャード・アッテンボロー
製作
ジョセフ・E・レヴィン
リチャード・P・レヴィン
マイケル・スタンリー=エヴァンス
原作:コーネリアス・ライアン
脚本:ウィリアム・ゴールドマン
撮影:ジェフリー・アンスワース
編集:アンソニー・ギブス
音楽:ジョン・アディソン

出演
【連合軍】
ロバート・アーカート少将:ショーン・コネリー
ジェームズ・M・ギャビン准将:ライアン・オニール
ジュリアン・クック少佐:ロバート・レッドフォード
ボビー・スタウト大佐:エリオット・グールド
スタニスラウ・ソサボフスキー少将:ジーン・ハックマン
ブライアン・ホロックス中将:エドワード・フォックス
エディ・ドーハン軍曹:ジェームズ・カーン
J・O・E・バンデラー中佐:マイケル・ケイン
フレデリック・ブラウニング中将:ダーク・ボガード
ジョン・フロスト中佐:アンソニー・ホプキンス
イギリス空軍気象班将校:デンホルム・エリオット
軍医:アーサー・ヒル

【ドイツ軍】
ゲルト・フォン・ルントシュテット元帥:ヴォルフガング・プライス
ヴィルヘルム・ビットリッヒ親衛隊中将:マクシミリアン・シェル
ルートヴィヒ親衛隊少将:ハーディ・クリューガー
ギュンター・ブルーメントリット少将:ハンス・フォン・ボルソディ
ヴァルター・モーデル元帥:ヴァルター・コーウト

【オランダ】
スパンダー医師:ローレンス・オリヴィエ
ケイト・テル・ホルスト夫人:リヴ・ウルマン

イギリス/フランス 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1977年製作 175分
公開
イギリス:1977年6月23日
北米:1977年6月15日
日本:1977年7月
製作費 $26,000,000
北米興行収入 $50,800,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1944年、オランダアーネム
連合軍ノルマンディー上陸作戦によりの形勢は完全に逆転し、ドイツ軍オランダから撤退を開始する。

ナチス・ドイツヒトラーは、西部方面軍総司令官ゲルト・フォン・ルントシュテット元帥(ヴォルフガング・プライス)を再び任命する。

それにより、ドイツ軍の混乱を鎮めることには成功するが、アーネムの人々は既に解放気分に浸っていた。

その頃、ロンドン連合軍空挺作戦司令部では、イギリス陸軍フレデリック・ブラウニング中将(ダーク・ボガード)の元に、各国司令官達が集まっていた。
...全てを見る(結末あり)

オランダ各地に、空陸両面から総攻撃をかける作戦を、直ちに実行する計画をブラウニング中将は各司令官に説明する。

イギリス第1空挺師団のロバート・アーカート少将(ショーン・コネリー)は橋、アメリカ第82空挺師団ジェームズ・M・ギャビン准将(ライアン・オニール)は中央から、ポーランドスタニスラウ・ソサボフスキー少将(ジーン・ハックマン)の師団はアーカートの後方支援をする命令が下る。

一方、ルントシュテットは、ヴィルヘルム・ビットリッヒ中将(マクシミリアン・シェル)の第2SS機甲軍団を、アーネム郊外で休養させる命令を出す。

地下組織から、アーネムに敵機甲師団がいる情報を掴んだものの、ブラウニングはそれを否定して警戒を怠る。

ソサボフスキーは、敵は天候だけだと言うブラウニングに反論し、ドイツ軍の抵抗を警戒する。

ブライアン・ホロックス中将(エドワード・フォックス)率いる、ベルギー駐屯中のイギリス機甲師団司令部では、機甲師団が、作戦の鍵を握るアーネム攻略への出撃を控え、準備を進める。

9月17日。
第二次大戦最大の空挺作戦”マーケット・ガーデン”の幕がきって落とされた。

輸送戦闘機合わせて5000機、グライダー2500機の大編隊と、ホロックスの命令を受けたJ・O・E・バンデラー中佐(マイケル・ケイン)の機甲師団が進撃を始めるのだが、ドイツ軍と遭遇して進撃速度が落ちてしまう。

連合軍の空挺部隊の降下が、自分を捕らえるための作戦だと思い込むB軍集団司令官ヴァルター・モーデル元帥(ヴァルター・コーウト)は、ビットリッヒやルートヴィヒ親衛隊少将(ハーディ・クリューガー)の、総攻撃の提案を聞き入れようとしない。

ジョン・フロスト中佐(アンソニー・ホプキンス)の率いるイギリス空挺先遣隊は、アーネムに到着して橋へと向かう。

しかし、,ドイツ軍の抵抗に遭い多数の犠牲者を出し、その後も装甲師団が派遣される。

アーカートは、アーネムフロストと連絡を取るため出撃するものの、敵包囲網の中に孤立してしまい、濃霧のため出撃が遅れていたソサボフスキーは、苛立ちを隠せないでいた。

オランダ各地では、ナチス・ドイツの圧制から解放された市民が、連合軍を大歓迎していた。

アメリカ第101空挺師団ボビー・スタウト大佐(エリオット・グールド)は、敵に爆破されたソン橋復旧を急ぎ、予定より36時間遅れで進撃を開始する。

エディ・ドーハン軍曹(ジェームズ・カーン)は、命を守ると約束した、負傷した中尉を救い出す。

アーネム郊外のイギリス空挺師団本部に戻ったアーカートは、援軍の遅れと物資不足で苦戦を強いられていることを知り、さらにドイツ軍は、各地に精鋭部隊を送り込む。

アーネム郊外の、ケイト・テル・ホルスト夫人(リヴ・ウルマン)の邸宅を野戦病院にするため、スパンダー医師(ローレンス・オリヴィエ)が訪れる。

アーネム橋では、ドイツ軍ビットリッヒフロストに降伏勧告をするが、それを拒否したために、ビットリッヒアーネムの壊滅を命ずる。

アメリカ第82空挺師団ギャビンは、ナイメーヘン橋突破をジュリアン・クック少佐(ロバート・レッドフォード)に命ずる。

クックはボートでの渡河作戦を決行し、ルートヴィヒが橋の爆破を命ずる。

しかし、爆破は失敗に終わり、クックの部隊は橋の占拠に成功する。

ソサボフスキーの部隊は依然出撃できず、アーネムフロストの部隊は、総攻撃により全滅して降伏する。

ビットリッヒは、フロストの戦い振りに敬意を表し、イギリス軍が投下したチョコレートを差し出す。

ソサボフスキーの師団もようやく出撃するが、敵の猛攻に遭い進撃はできずにいた。

スパンダー医師は、負傷兵撤退のためルートヴィヒへの休戦の申し出が受け入れられずにいたが、ビットリッヒが3時間の休戦に応ずる。

司令部に戻ったブラウニングホロックスギャビンソサボフスキーバンデラーら司令官は、作戦の失敗を認めて撤退命令を出す。

ブラウニングは帰還したアーカートに、モントゴメリー元帥が、この作戦が90%成功したと満足していることと、自分は、初めから”遠すぎた橋”だと思っていたことを伝える。

そして、スパンダー医師とホルスト夫人は、身を削られるような思いで、邸宅を後にする。


解説 評価 感想 ■
ノルマンディー上陸作戦”を描いた、「史上最大の作戦」(1962)の原作者でも知られるコーネリアス・ライアンが、1974年に発表した同名小説を基に製作された作品。

*(簡略ストー リー)
1944年、オランダアーネム
連合軍によるノルマンディー上陸作戦により、形勢不利となったドイツ軍は撤退を開始し、人々は既に解放気分に浸っていた。
その頃、ロンドン連合軍空挺作戦司令部では、イギリス陸軍ブラウニング中将の元に、各国司令官達が召集される。
ブラウニングは、オランダ各地に、空陸両面から総攻撃をかける作戦の実行計画を、各司令官に説明して命令を下す。
一方、ヒトラーは、西部方面軍総司令官に、再びルントシュテット元帥を任命し、彼は、ビットリッヒ親衛隊中将の機甲軍団を、アーネム郊外で休養させるよう命ずる。
連合軍はその情報を入手するものの、ブラウニングは、それを否定して警戒を怠ってしまう。
1944年9月17日。
最大の空挺作戦”マーケット・ガーデン”の幕がきって落とされ、輸送戦闘機5000機、グライダー2500機の大編隊と、ベルギー駐屯中のイギリス機甲師団が進撃を始める。
しかし、機甲師団はドイツ軍と遭遇して進撃速度が落ちてしまう。
そんな中、ドイツ軍B軍集団司令官モーデル元帥も、連合軍の空挺部隊の降下が、自分を捕らえるための作戦だと思い込む。
元帥は、ビットリッヒやルートヴィヒ親衛隊少将の、総攻撃の提案を聞き入れようとしない。
その頃、フロスト中佐率いるイギリス空挺先遣隊は、アーネムに到着して橋に向かうが、ドイツ軍の抵抗に遭い、多数の犠牲者を出してしまう・・・。
__________

敗走するドイツ軍に、大打撃を与えるはずの作戦が、アーネムの橋の攻略で連合軍側はドイツ軍の反撃に遭い、結局作戦は失敗に終わった。

その様子と作戦の経緯を淡々と描いただけという感じで、ストーリーに深みも感じられず、名優、当時のスターが揃ったキャストも、ただ単にオンパレードのように登場するに過ぎない平凡な仕上がりと言える。

当時のレートで約100億円かけた製作費も、圧巻の空挺部隊降下シーンを除けば、他の戦争映画とあまり代わり映えしないのは残念だ。

興行自体は、オールスター・キャストの戦争超大作キャンペーンが成功し、北米だけでも5000万ドルを超える大ヒットとなった。

しかし、あえて連合軍が大敗する作戦をテーマにしたことは、歴史認識を正確に伝えたいリチャード・アッテンボローの、確固たるポリシーが窺える。

● 出演者

【連合軍】
ロバート・アーカート少将:ショーン・コネリー
ジェームズ・M・ギャビン准将:ライアン・オニール
ジュリアン・クック少佐:ロバート・レッドフォード
ボビー・スタウト大佐:エリオット・グールド

スタニスラウ・ソサボフスキー少将:ジーン・ハックマン
ブライアン・ホロックス中将:エドワード・フォックス

エディ・ドーハン軍曹:ジェームズ・カーン
J・O・E・バンデラー中佐:マイケル・ケイン
フレデリック・ブラウニング中将:ダーク・ボガード
ジョン・フロスト中佐:アンソニー・ホプキンス
イギリス空軍気象班将校:デンホルム・エリオット
軍医:アーサー・ヒル

【ドイツ軍】
ゲルト・フォン・ルントシュテット元帥:ヴォルフガング・プライス
ヴィルヘルム・ビットリッヒ親衛隊中将:マクシミリアン・シェル
ルートヴィヒ親衛隊少将:ハーディ・クリューガー

【オランダ】
スパンダー医師:ローレンス・オリヴィエ
ケイト・テル・ホルスト夫人:リヴ・ウルマン


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