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5時から7時の恋人カンケイ 5 to 7 (2014)

作家志望の青年と既婚者でありながら彼との関係を楽しもうとする女性の恋を描く、主演アントン・イェルチンベレニス・マーロウオリヴィア・サールビーランベール・ウィルソンフランク・ランジェラグレン・クローズエリック・ストルツ他共演、監督、脚本ヴィクター・レヴィンによる恋愛ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(ロマンス)


スタッフ キャスト
監督:ヴィクター・レヴィン
製作
ジュリー・リン
ボニー・カーティス
サム・イングルバート
ウィリアム・D・ジョンソン
製作総指揮
デヴィッド・グレートハウス
ベンジャミン・カステラーノ=ウッド
テレサ・カステラーノ=ウッド
ラス・マッチ
脚本:ヴィクター・レヴィン
撮影:アルノー・ポーティエ
編集:マット・マドックス
音楽
ダニー・ベンジー
ソーンダー・ジュリアーンズ

出演
ブライアン・ブルーム:アントン・イェルチン
アリエル・ピアポント:ベレニス・マーロウ
ジェーン・ヘイスティング:オリヴィア・サールビー
ヴァレリー・ピアポント:ランベール・ウィルソン
サム・ブルーム:フランク・ランジェラ
アーリーン・ブルーム:グレン・クローズ
本人:デヴィッド・レムニック
ジョナサン・ガラッシ:エリック・ストルツ

アメリカ 映画
配給 IFC Films
2014年製作 95分
公開
北米:2015年4月3日
日本:未公開
北米興行収入 $162,685


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ニューヨーク
作家志望の24歳の青年ブライアン・ブルーム(アントン・イェルチン)は、街角でタバコを吸う女性アリエル・ピアポント(ベレニス・マーロウ)に近づき話しかける。

毎週金曜日にこの場でタバコを吸うと言う、気軽に話してくれたフランス人のアリエルに、”リトル・マーメイド”の主人公と同じ名だと伝えたブライアンは、彼女と来週も会うことになる。

翌週、雨の中、約束通りアリエルに会ったブライアンは仕事のことを訊かれ、作家だが出版はまだだと答える。

アリエルから自分のことを知りたいかと訊かれたブライアンは、もちろんだと答える。

年齢は33歳だと言うアリエルは来週のことを話し、平日なら午後の5時から7時は暇だとブライアンに伝える。
...全てを見る(結末あり)

月曜に”グッゲンハイム美術館”で会う約束をした二人は、別れる。

翌週、グッゲンハイム美術館で絵などを鑑賞したブライアンとアリエルは、セントラルパークに向かう。

外交官の夫がフランス領事官で働いていることをアリエルから知らされたブライアンは、独身かと思ったと彼女に伝える。

フランス語で”5時から7時の関係”は不倫関係を意味すると言われたブライアンは、アリエルの夫にはジェーンという愛人がいることを知る。

ジェーンとは時々会うが気まずい思いはしていないと話すアリエルは、夫との良好な関係は保っているとブライアンに伝える。

子供のことを訊かれたアリエルは、7歳の息子マークと6歳の娘エロディの写真を見せる。

戸惑っている様子のブライアンにアリエルは、自分の文化では批判はされないと伝えるものの、彼から、今この場は自分の文化だと言われる。

アリエルから、違う視線で人生を見るべきだと言われたブライアンは、美しく賢い素晴らしい女性だが、不倫関係になるので付き合うのは無理だと伝える。

ブライアンの考えを尊重したアリエルは、よければまた金曜にタバコを吸いに来てほしい、会えないならいい思い出にすると言って、残念だったと伝えてその場を去る。

その後、金曜日の度にアリエルのことが頭から離れないブライアンは、3週間後の金曜日に彼女に会い、ホテルの指定された部屋に向かい彼女と愛し合う。

翌月曜も同じ部屋で約束したブライアンとアリエルは、その後も関係を続ける。

ある日、車に乗る男性に声をかけられたブライアンは、アリエルの夫のヴァレリー(ランベール・ウィルソン)だと言われて挨拶する。

会っておくべきだと思ったと言う友好的なヴァレリーは、ブライアンを食事に招待し、警戒するものの問題ないと判断したブライアンは招待を受ける。

アリエルから、関係については自分が話したと言われたブライアンは驚き、彼女が普通にしていられることが信じられない。

気にする様子もないアリエルは、夫との関係を大事にしてもらいたいとブライアンに伝える。

土曜の夜の食事の際は夫が歓迎してくれすはずだと言われたブライアンだったが、アリエルらの考えが理解できずに戸惑う。

ピアポント家に向かったブライアンは、出迎えてくれた子供達のマークとエロディ、そしてヴァレリーに歓迎される。

ヴァレリーから、来客と愛人である”ファラー・ストラウス&ジルー”の編集者ジェーン・ヘイスティング(オリヴィア・サールビー)を紹介されたブライアンは、アリエルにも歓迎される。

食事などをして、戸惑いながらも楽しい時間を過ごしたブライアンは、ジェーンと共にタクシーに乗る。

ヴァレリーとは1年前から付き合っていると言うジェーンに、関係を疑問に思わないか尋ねたブライアンは、自分が何をしているのか分からないと伝える。

楽しい時間を過ごしただけだと言われたブライアンは、将来を考えないのかとジェーンに尋ねるものの、まだ25歳なので時間は十分にあり、人生は短い時間の集まりなので、楽しく過ごせればいいというのが彼女の考えだった。

都合のいい話はないとジェーンに伝えたブライアンは、作家は平凡な暮らしをしていてはダメだと言われる。

その後、ブライアンは、母アーリーン(グレン・クローズ)と父サム(フランク・ランジェラ)にアリエルを紹介し、二人は、彼女は33歳の既婚者で子供が二人いると言われたために驚く。

よく考えて行動しないと身の破滅を招くとブライアンに忠告したサムだったが、アーリーンは、理想の相手とは言えないアリエルだが、息子を愛しているとサムに伝える。

様々な問題があることを考えながら、ブライアンはアリエルに愛を伝える。

その後もアリエルとの関係を続けたブライアンは、マークとエロディの子守りもして、二人に好かれる。

そんな時、ブライアンは”ザ・ニューヨーカー”の新人賞に選ばれて本が出版され6000ドルを受けとることになり、表彰式に誘われたアリエルは、5時から7時の間のルールを守ろうとして同行はできないと伝える。

表彰式の夜。
ブライアンは、ヴァレリーと同伴したアリエル、ジェーン、そして両親と共に、”ピューリッツァー賞”受賞者であるデヴィッド・レムニックのスピーチを聞く。

授賞式後、サムとアーリーンに挨拶したレムニックは、ブライアンの才能を高く評価する。

ジェーンから、上司が会いたがっていると言われたブライアンは、それよりも、アリエルがヴァレリーと来ていたことが気になる。

夢を実現するために少しの間アリエルを忘れるべきだと言うジェーンは、ブライアンを編集長のジョナサン・ガラッシ(エリック・ストルツ)に紹介する。

両親に送ってもらったブライアンは、ジェーンに電話をして、アリエルに贈る指輪のことで話をする。

アリエルの好みのブランドを訊かれたジェーンは、ブライアンの真剣な気持ちを確認し、予算は税込み6000ドルだと言われ、”ディオール”だと答える。

アリエルに会ったブライアンは、人々に感動を与える作家になりたいと話し、5時から7時の関係では満足できないと伝える。

夫となり子供達の継父になり、望むなら子供も欲しいとアリエルに伝えたブライアンは、指輪を渡そうとする。

信頼し合っていたのにルールを破ろうしたと言って、気分を害するアリエルの態度に納得できないブライアンは、彼女から気持ちは同じだと言われる。

ダメならノーと言ってほしいとと伝えたブライアンは、単純な話ではない複雑な問題だと考えながら指輪をはめたアリエルに抱きしめられる。

心から愛していると言われたブライアンは、明日ここで少しの間過ごすことを提案される。

今夜ヴァレリーに話すので4時に来てほしいと言うアリエルは、もうルールはないとブライアンに伝えてキスする。

アパートに戻ったブライアンは、訪ねて来たヴァレリーを部屋に招き入れ、いいきなり殴られる。

ルールに合意していたはずだと言うヴァレリーは、信頼して家族に迎え入れたが深刻な事態になった、アリエルは頼むとブライアンに伝えて、25万ドルの小切手を渡してその場を去る。

ホテルに向かったブライアンは、ボーイから手紙を受け取り、その中に入っていた指輪を確認してアリエルからの別れの手紙を読む。

指輪を封筒に入れたブライアンは、それを預けたボーイに、アリエルが来たら渡してほしいと伝える。

空虚な日々が続くブライアンは、訪ねて来たジェーンから、アリエルがヴァレリーと別れたことを知らされる。

ジェーンから、自分には未来があると言われたブライアンは、励ましてくれる彼女に抱きしめられる。

惨めな気分の時こそ執筆すべきだと考えたブライアンは、その後、アリエルのことを書いた”マーメイド”を出版し、ジェーンはそれを喜ぶ。

ブライアンの著書を街角で見かけたアリエルは微笑む。

アリエルとの思い出と彼女を信じることにしたブライアンは、その絆を大切にしようとする。

ブライアンは、アリエルのおかげで作家になり男にもなれたと思うものの、彼女との出会い以上のものはなかった。

やがて結婚して子供もできたブライアンは、アリエルが自分を想い続けているかを考えながら、それを知らずにいるべきかもしれないとも思う。

そんなブライアンは、グッゲンハイム美術館の前でアリエルとヴァレリー、そして子供達に再会し、妻キヴァと2歳の息子チャーリーを紹介する。

アリエルから、著書を読み家族中がファンだと言われたブライアンは、ヴァレリーからジェーンのことを訊かれ、チェロ奏者と結婚して息子もいると伝える。

ブライアンは、自分が贈った指輪を見せてくれたアリエルの気持ちを理解し、彼女らに挨拶して別れる。

会うことがいいかどうかは分からないブライアンは、アリエルの好きな物語は何であろうと、彼女のために書かれたものだと考える。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ニューヨーク
作家志望の24歳の青年ブライアン・ブルーム(アントン・イェルチン)は、街角でタバコを吸うフランス人女性アリエルに惹かれる。
アリエルと話し数日後に再会したブライアンは、彼女が既婚者で二人の子供の母親であることを知り驚く。
文化の違いと単純には考えられないブライアンは、ヴァレリーの愛人とも良好な関係だと言うアリエルの言動に戸惑いながらも、彼女と愛し合うようになるのだが・・・。
__________

既婚者で子供もいながら、夫も承知の上で恋愛を楽しもうとする魅力的な女性と、彼女に惹かれた作家志望の青年との恋愛を描く作品。

奔放なフランス人女性の自由恋愛主義と単純には考えられない青年の戸惑いと、様々な経験をしながら成長していく姿を描くドラマは、洗練された先進的な雰囲気のニューヨークを舞台にしているため、当事者の主人公より観客の方が冷静に見ていられるのではないだろうか。

愛人がいる夫との関係も理解する女性と主人公との恋愛に”不純”な雰囲気は感じられず、現実から逃避しているような二人の異質な関係を描写する演出が興味深い。

拡大公開もされなかった小作ではあるが、豪華共演者は注目だ。

惹かれた女性が既婚者で子供がいることに戸惑いながら、彼女との関係を深めていく作家志望の青年を好演するアントン・イェルチン、当初は遊びのように思えるものの、目上の女性として主人公を思い遣りながら付き合うベレニス・マーロウ、その夫でフランスの外交官であるランベール・ウィルソン、その愛人である”ファラー・ストラウス&ジルー”の編集者オリヴィア・サールビー、その上司である編集長のエリック・ストルツ、主人公の両親フランク・ランジェラグレン・クローズ、本人役でジャーナリストのデヴィッド・レムニックなどが共演している。


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