真実の愛を求める青年とそれを信じない現実的な女性の出会いから別れまでの500日間を描く、監督マーク・ウェブ、主演ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、ズーイー・デシャネル、ジェフリー・エアンド、クロエ・グレース・モレッツ他共演のロマンチック・コメディ。 |
・クロエ・グレース・モレッツ / Chloë Grace Moretz / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:マーク・ウェブ
製作
マーク・ウォーターズ
ジェシカ・タッキンスキー
メイソン・ノヴィック
スティーヴン・J・ウルフ
脚本
スコット・ノイスタッター
マイケル・H・ウェバー
撮影:エリック・スティールバーグ
編集:アラン・エドワード・ベル
音楽:マイケル・ダナ
出演
トム・ハンセン:ジョゼフ・ゴードン=レヴィット
サマー・フィン:ズーイー・デシャネル
マッケンジー:ジェフリー・エアンド
ポール:マシュー・グレイ・ギュブラー
レイチェル・ハンセン:クロエ・グレース・モレッツ
ヴァンス:クラーク・グレッグ
アリソン:レイチェル・ボストン
オータム:ミンカ・ケリー
ミリー:パトリシア・ベルチャー
ドウチェ:イアン・リード・ケスラー
秘書:イヴェット・ニコール・ブラウン
アメリカ 映画
配給 フォックス・サーチライト・ピクチャーズ
2009年製作 95分
公開
北米:2009年8月7日
日本:2010年1月9日
製作費 $7,500,000
北米興行収入 $32,374,300
世界 $60,722,730
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ロサンゼルス。
1日目、1月8日。
グリーティング・カード会社に勤めるカード・ライターのトム・ハンセン(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)は、新入社員のサマー・フィン(ズーイー・デシャネル)に出会う。
290日目。
トムの妹レイチェル(クロエ・グレース・モレッツ)は、彼の同僚のマッケンジー(ジェフリー・エアンド)と友人ポール(マシュー・グレイ・ギュブラー)に呼ばれ、失恋したという兄の相談相手になる。
マッケンジーらは、次の恋人を探せとトムに助言するが、彼はやり直すと言い張る。
1日目。 3日目。 4日目。 8日目。 トムは、建築家志望だったのだが、諦めて今の仕事をしていることをサマーに伝える。 154日目。 11日目。 22日目。 27日目。 しかしトムは、”社員全員”がそれに参加すると聞き気が変わる。 28日目。 帰り際に、酔ったマッケンジーが、トムの気持ちをサマーに伝えてしまう。 サマーは、自分のことが好きだというトムと、友達になることを約束し別れる。 31日目。 282日目。 34日目。 トムもそれを承知し、気楽に楽しむことを約束するものの、二人はベッドで愛し合う。 そしてトムは、サマーの”愛”を感じる、胸躍る日々を過ごすことになる。 303日目。 45日目。 87日目。 95日目。 109日目。 118日目。 しかしサマーは、幸せならば深く追求することはないことをトムに伝え、彼もそれで納得する。 259日目。 帰宅したサマーが、それが余計なことだったとトムを責めたため、彼は二人の関係を確かめようとする。 どう見ても愛し合うカップルだと言うトムは、サマーの曖昧な答えに憤慨し、その場を去ってしまう。 寝付けない夜を過ごすトムだったが、そこにサマーが現れ彼に謝罪する。 191日目。 314日目。 321日目。 167日目。 322日目。 345日目。 402日目。 サマーに声をかけられたトムは、車中で彼女と楽しい時を過ごし、結婚式会場に向かう。 夜のパーティーもサマーと過ごしたトムは、彼女と同じ列車でロサンゼルスに戻る。 408日目。 442日目。 450日目。 サマーを誘い、映画「卒業」を見に行くものの、関係改善には至らなかった日のことなどもトムは想い出す。 456-476日目。 488日目。 サマーは、自分達が運命の出会いではなかったことを告げ、トムは彼女の幸せを祈り、二人は別れる。 500日目、5月23日水曜日。 それが記憶にないトムは、名前を呼ばれるが、そのことが気になり、面接後に彼女を誘う。 彼女は、約束があると言って一旦それを断るが、彼を呼び戻し付き合うことを伝え、”オータム”と名乗り自己紹介する。 そして、運命を感じたトムと”オータム”の1日目が始まる。
トムは企画会議中に、ボスのヴァンス(クラーク・グレッグ)の新しいアシスタントであるサマーを紹介され、幸運をもたらす彼女と出あう。
...全てを見る(結末あり)
マッケンジーは、そんなサマーを、お高くとまった嫌味な女だと言うが、トムは相手にしない。
トムは、エレベーターで出くわしたサマーに声をかけられ、彼女が音楽に興味があることを知る。
社内で、同僚ミリー(パトリシア・ベルチャー)の婚約を祝っていた際、トムはサマーと言葉を交わす。
何もかも素敵に見えるサマーに、トムは完全に恋してしまったことをポールに話す。
兄のトムが、サマーにかなりまいってしまっていることを知ったレイチェルは、キュートな女は、おかしな男が好きになるが、心の友にはなれないと助言する。
サマーが気になるトムは、望みのないことをマッケンジーとポールに伝え弱音を吐く。
トムは、マッケンジーから翌日のカラオケに誘われるが、以前、店で騒いだのでそれを断る。
カラオケ会場でトムは、サマーに恋人がいないことと、恋愛にも興味ないことを彼女から知らされる。
お互いを意識し始めた二人は、会社のコピー室でキスしてしまい、その後、付き合い始める。
トムとサマーの気持ちは離れ始めていた。
デートの最中、サマーはトムに真剣な交際をしないことを改めて伝える。
サマーとの寄りが戻せないトムは、友達としてなら来週会えるという、彼女からのメールを受け取る。
社内での、トムとサマーの浮かれた様子に、マッケンジーは呆れてしまう。
多少、意見の相違はあるものの、トムとサマーは順調な交際を続けていた。
ロサンゼルスの建物見物に行った二人は、トムのお気に入りの場所で、彼がサマーの腕にビルのスケッチをしたりする。
トムはサマーの部屋に招かれ、普段したこともない話を彼女から聞かされ、自分が特別な存在なのだと感じる。
レイチェルに意見を求めたトムは、サマーの真意を確かめるよう助言される。
あるバーにいた二人は、サマーに言い寄ってきた男に侮辱され、トムはその男と殴り合いになる。
公園での何気ない時間、芸術鑑賞、そして映画館など、トムとサマーは満ち足りた時を過ごす。
トムは、一人で映画館に向かい、フランス映画を見て楽しめないうちに帰宅する。
ボスのヴァンスに呼び出されたトムは、サマーとの関係が仕事に影響しているのではと心配される。
仕事も順調にこなすトムは、気の利いたコピーを考え、マッケンジーや顧客に満足される。
サマーの言動など全てが気に入っていたトムだったが、彼女の何もかもが嫌いになってしまう。
友達の紹介で、アリソン(レイチェル・ボストン)とデートしたトムは、関係を絶ったにも拘らず、サマーのことが忘れられないことを語り始める。
ミリーの結婚式のため、サンタバーバラに向かったトムは、列車内で式に出席するサマーに出くわす。
サマーのパーティーに誘われたトムだったが、彼女との時は過ごせず、左手の薬指の指輪を見てショックを受け、その場を立ち去る。
企画会議の最中、暴言を吐きながら愛について語ったトムは、辞職宣言し退社する。
レイチェルに励まされたトムは、サマーとのことを想い起す。
建築関係の就職活動を始めたトムだったが、新しい仕事はなかなか見つからず、その間サマーは結婚してしまう。
お気に入りの場所にいたトムの前にサマーが現れるが、トムは結婚したサマーを理解できないことを伝える。
ある会社の面接の日、トムはその場に居合わせた女性(ミンカ・ケリー)に、会ったことがあると言われる。
*(簡略ストー リー)
グリーティング・カード会社に勤めるトム・ハンセンは、新人のサマーに出会い次第に彼女に惹かれていく。
サマーとの親交は深まるが、トムは、彼女が真剣な交際や恋愛に興味がないことを知る。
その後、本人も含め、二人は誰の目から見ても親密な関係にしか見えなかった。
トムは、これが真実の愛でなければ何なのかとサマーに問うのだが、的確な答えを得られない彼は困惑し始める・・・。
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ミュージック・ビデオの監督として知られる、マーク・ウェブの長編映画デビュー作で、音楽を散りばめたストーリー展開は彼らしさが十分に出ている。
風変わりな女性に見えるヒロイン”サマー”の、主人公の目から見た理解できない彼女の言動を追い続ける、時系列をシャッフルする巧みな構成も興味深い作品。
時間が前後し入り乱れるために、解り難い内容かと思いきや、恋に芽生える高揚感や挫折の繰り返しが物語にメリハリを与え、主人公の気持ちが手に取るように伝わってくる。
ややぼやけ気味の周囲の登場人物が、主人公二人の存在を際立たせ、しっかりものの妹が時として場面を引き締める役で登場するところなど、実に味のある演出になっている。
あっさり結婚してしまったヒロインが、”運命”をさらりと語るクライマックス、そして気の利いたラストも圧巻だ。
恋愛を”夢”の一つと考える、ナイーヴな青年を好演するジョゼフ・ゴードン=レヴィット、冷静に見てると、実にまともであるヒロインのズーイー・デシャネル、主人公の同僚役ジェフリー・エアンド、友人のマシュー・グレイ・ギュブラー、頼りになるヒロインの妹役クロエ・グレース・モレッツ、ボスのクラーク・グレッグ、主人公のデート相手レイチェル・ボストン、そして”運命の人”になるかがお楽しみの、ミンカ・ケリーなどが共演している。