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地球へ2千万マイル 20 Million Miles to Earth (1957)

金星探査船が持ち帰った標本から出現した生物が巨大化して暴れまわるSFモンスター・ムービー。
特撮レイ・ハリーハウゼンウィリアム・ホッパージョーン・テイラー他共演。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


SF


スタッフ キャスト ■
監督:ネイサン・H・ジュラン

製作:チャールズ・H・シニア
原案
シャーロット・ナイト

レイ・ハリーハウゼン
脚本
ロバート・クレイトン・ウィリアムズ

クリストファー・ノップ
撮影
アーヴィン・リップマン

カルロス・ヴェンティミリア
編集:エドウィン・H・ブライアント
音楽:ミーシャ・バカレコフ

出演
ボブ・カルダー大佐:ウィリアム・ホッパー

マリサ・レオナルド:ジョーン・テイラー
レオナルド医師:フランク・プーリア
A・D・マッキントッシュ少将:トーマス・ブラウン・ヘンリー
ジャドソン・ユール博士:ジョン・ザレンバ
シャーマン博士:アーサー・スペース
コンティーノ:ジャン・アーヴァン
ペペ:バート・ブレイヴァーマン

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ

1957年製作 82分
公開
北米:1957年6月
日本:未公開


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
イタリアシチリア島沖。
ある飛行物体が海面に墜落し、居合わせた漁師がそれに近づき、穴の開いた内部を調べる。

漁師は二人の乗組員を助けて船に戻り、飛行物体は海に沈む。

ワシントンD.C.郊外、ペンタゴン
アメリカ空軍のA・D・マッキントッシュ少将(トーマス・ブラウン・ヘンリー)は、宇宙船がシチリア島沖に墜落したという報告を受ける。

マッキントッシュは、イタリア政府などに協力を要請して、ジャドソン・ユール博士(ジョン・ザレンバ)と共に現地に向かう。

浜辺に着いた漁師は、救助した二人や飛行物体などについてを、駆け付けた警察署長に知らせる。

漁師の息子ペペ(バート・ブレイヴァーマン)は、岸に漂着したある物体を見つけて岩陰に隠す。
...全てを見る(結末あり)

漁師は、ローマから来ていたレオナルド医師(フランク・プーリア)を呼びに行く。

レオナルドは獣医だったために、孫娘で医学生のマリサ(ジョーン・テイラー)が怪我人の手当てをすることになる。

ゼリー状の物体を容器から出したペペは、それをレオナルドの元に運び200リラで売る。

警察署で治療を受けた宇宙船飛行士ボブ・カルダー大佐(ウィリアム・ホッパー)は回復し、感染病のシャーマン博士(アーサー・スペース)を気遣う。

シャーマンは地球に戻れたことを確認し、持ち帰った標本を確保するようカルダーに指示してノートを渡す。

カルダーを落ち着かせたマリサは、シャーマンが死亡したことを彼に伝える。

レオナルドの元に戻ったマリサは、ある生物に気づき、二人はそれを檻に入れる。

翌朝、数時間で大きく成長した、檻の中の生物に驚き興奮するレオナルドだったが、マリサは不安を感じる。

海岸に向かいペペを捜したレオナルドは、彼が見つからなかったために、マリサと共にローマに戻ろうとする。

カルダーは、到着したマッキントッシュとユールを迎える。

イタリア国務省のコンティーノ(ジャン・アーヴァン)に感謝したマッキントッシュは、今回の金星探査についての説明を始める。

マッキントッシュは、金星から持ち帰った生命体の標本を調べ、貴重な鉱物を採取するために役立てることを話し、それを海底から引き揚げる必要があると語る。

ダイバーに墜落地点を調べるよう手配し、カルダーを助けた漁師に会ったマッキントッシュらは、標本に50万リラの報奨金を出すことを伝える。

それを聞いたペペは、標本の入っていた容器のある場所にカルダーらを案内する。

ペペは、中身をレオナルド医師に売ったことを伝え、彼らがメッシーナに向かっていることを知ったカルダーはそれを追う。

その頃、外れた幌を直したマリサは、人間の大きさに成長した生物に腕を掴まれる。

生物は檻を破り逃げ出し、直後に現れたカルダーはマリサに再会する。

カルダーらは、生物の大きさなどを確認して追跡する。

農場に向かった生物は食料を探し、襲い掛かってきた犬を殺す。

農場主はそれに気づき、その場に現れたカルダーらは生物を確認する。

獰猛には見えるが、生物が自分からは襲わないことを知っていたカルダーは、それを生け捕りにしようとする。

しかし、農場主が鋤で背中を刺したため、生物は彼に襲い掛かる。

カルダーらは銃撃して納屋に閉じ込めるものの、生物はその場から逃走してしまう。

一旦マリサらの元に戻ったカルダーは、彼女に傷口の手当てを受ける。

カルダーは、最初に治療を受けた際の態度を彼女に謝罪して、二人は心が通い合う。

ユール博士は、シャーマン博士のノートで、生物の主食が硫黄であることをで知る。

レオナルドは、生物が貴重な資料だと言って提供を求め、署長は重傷者などが出た現状で、それを殺すと主張する。

署に戻ったカルダーは、あくまで抹殺することを訴える署長よりも先に生物を見つけだすことを条件に、コンティーノに捕獲の許可を得る。

ヘリコプターとネットを用意したカルダーは、硫黄で生物を誘き出す。

ネットを投下して生物を生け捕りにしたカルダーは、電気ショックを与えて気絶させる。

ローマ、アメリカ大使館。
国防長官の許可を得たマッキントッシュは記者会見を開き、13か月前に打ち上げられた金星探査船墜落事故について説明する。

マッキントッシュは、捕獲され動物園にいる生物を公表する考えがあることも付け加えられる。

カルダーと共に動物園に向かった選ばれた3名の記者は、巨大化した生物を見て驚く。

記者は、電流で制御された、生物の特異な生体機能などの説明をユールから受ける。

その時、事故が発生して電流が止まり、生物は目を覚ましてその場から脱出する。

生物は像と格闘になり暴れ始め、園内は混乱し、カルダーからの報告を受けたマッキントッシュは、軍の出動を要請する。

街の中で暴れる生物は像を倒し、カルダーは車で体当たりする。

カルダーは生物がテヴェレ川に逃げたことをマッキントッシュに知らせる。

サンタンジェロ城の橋を破壊した生物は、フォロ・ロマーノに向かいコロッセオの外壁を登る。

カルダーらは、バズーカ砲や機関銃で攻撃し、生物は戦車の砲撃で崩れた外壁最上部から落下する。

駆け付けたマリサはカルダーの元に向かい、横たわる生物に近寄る人々を見ながら、ユールは、進歩の道のりはいつの時代も遠いとマッキントッシュに語る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
イタリアシチリア島沖。
金星から帰還した宇宙探査機が墜落して、パイロットのボブ・カルダー大佐と科学者が地元の漁師に救助される。
漁師の息子ペペは、浜辺に漂着した物体を見つけて獣医のレオナルドに売る。
医学生である、レオナルドの孫娘マリサの治療で回復したカルダーは、今回の探査計画司令官マッキントッシュ少将に連絡を入れる。
その頃、ペペから買った物体から生物が出現したことを知ったレオナルドとマリサは、それを檻に閉じ込める。
現地に着いたマッキントッシュは、金星から持ち帰った標本を見つけたペペが、それを売ってしまったことを知る。
ローマに戻ろうとしていたレオナルドを追ったカルダーだったが、生物は短時間で成長していた・・・。
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ストップモーション・アニメーターとして既に活躍していたレイ・ハリーハウゼンが特撮を担当し、現在とは比較にならない技術ながら、その時代の雰囲気を感じさせてくれる、ファンには嬉しい作品に仕上がっている。

日本では劇場未公開だったのが残念で、舞台設定などが実に興味深い作品であり、人類の最新技術とのどかな漁村のギャップや、どこか神秘的な生物の造形なども注目したい。

フォロ・ロマーノなど、ローマ市内で行われたクライマックスのロケは圧巻で、異星生物と古代の遺跡のマッチングで、ドラマは大いに盛り上がる。

地球に帰還した探査船のパイロット、長身で頼もしい大佐役のウィリアム・ホッパー、彼と親交を深める医学生ジョーン・テイラー、彼女の祖父で獣医のフランク・プーリア、探査計画の司令官トーマス・ブラウン・ヘンリー、科学者ジョン・ザレンバ、探査船の科学者アーサー・スペースイタリア国務省のジャン・アーヴァン、標本を発見する少年バート・ブレイヴァーマンなどが共演する。


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