犯罪が金になる国アメリカの汚点を利用して悪事を繰り返す犯人と警察、放火捜査官との戦いを描く、製作、監督、脚本ジョン・ハーツフェルド、主演ロバート・デ・ニーロ、エドワード・バーンズ、ケルシー・グラマー、ヴェラ・ファーミガ、シャーリーズ・セロン他共演の犯罪ドラマ。 |
・シャーリーズ・セロン / Charlize Theron 作品一覧
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・ハーツフェルド
製作
ジョン・ハーツフェルド
ニック・ウェクスラー
キース・アディス
デイヴィッド・ブロッカー
製作総指揮:クレア・ラドニック・ポルスタイン
脚本:ジョン・ハーツフェルド
撮影:ジャン=イヴ・エスコフィエ
編集:スティーヴン・コーエン
音楽
アンソニー・マリネリ
J・ピーター・ロビンソン
出演
エディ・フレミング:ロバート・デ・ニーロ
ジョーディ・ウォーソー:エドワード・バーンズ
ロバート・ホーキンス:ケルシー・グラマー
レオン・ジャクソン:エイヴリー・ブルックス
ニコレット・カラス:メリーナ・カナカレデス
エミール・スロヴァック:カレル・ローデン
ウルグ・ラズグル:オレッグ・タクタロフ
ダフネ・ハンドローヴァ:ヴェラ・ファーミガ
ローズ・ハーン:シャーリーズ・セロン
カサンドラ:キム・キャトラル
セントラルパークの強盗:デヴィッド・アラン・グリア
ミロス・カルロフ:ウラジミール・マシコフ
ボビー・コーフィン:ジョン・ディレスタ
デクラン・ダフィー:ジェームズ・ハンディ
トミー・カレン:ダリウス・マクラリー
本人:ブルース・カトラー
ユニーク:ガブリエル・カッセウス
ポーリー:ポール・ハーマン
火災現場の少年:アントン・イェルチン
アメリカ 映画
配給 ニュ ー・ライン・シネマ
2001年製作 120分
公開
北米:2001年3月9日
日本:2001年5月19日
製作費 $42,000,000
北米興行収入 $24,403,550
世界 $56,360,000
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニューヨーク。
元受刑者のチェコ人エミール・スロヴァック(カレル・ローデン)とロシア人ウルグ・ラズグル(オレッグ・タクタロフ)は入国する。
テレビ・ショー”トップ・ストーリー”のホスト、ロバート・ホーキンス(ケルシー・グラマー)は、ディレクターのカサンドラ(キム・キャトラル)から、暴力路線への抗議が殺到していると言われる。
暴力描写こそ高視聴率の鍵だと言って譲らないホーキンスだったが、カサンドラも内容を広げる考えを変えない。
市警の刑事エディ・フレミング(ロバート・デ・ニーロ)は、誰もが知る有名人であり、彼を利用してホーキンスは視聴率を稼いでいた。
タイムズスクエア。
エミールはタクシーに乗り、ウルグはビデオカメラを盗み逃走する。
フレミングと同僚のレオン・ジャクソン(エイヴリー・ブルックス)と共に、ある男の逮捕現場に向かったホーキンスは、カメラマンが遅れたためにそれを取り損なう。
ミロス・カルロフ(ウラジミール・マシコフ)のアパートに向かったエミールは、銀行強盗の分け前を要求する。 使ってしまったと言われたエミールは憤慨し、ミロスとその場にいたタミナを殺害する。 それをバスルームで目撃していたチェコ人のダフネ・ハンドローヴァ(ヴェラ・ファーミガ)は、窓から出て非常階段で階下に向かう。 それに気づいたエミールとウルグは目撃されたと考え、その場にあったダフネのパスポートを確認して不法滞在者だと知る。 ウルグは、その一部始終を盗んだビデオで撮影し、エミールは現場に火を放つ。 セントラルパーク。 強盗を木につないでその場に残したウォーソーは火災現場に向かい、消防士から、最上階から焼死体が2体見つかり、殺人課のフレミングが来ていると言われる。 既に捜査をしていたフレミングとジャクソンを迷惑に思うウォーソーは、同僚のボビー・コーフィン(ジョン・ディレスタ)と共に調査を始め、死体がススを吸っていないために、死んでから放火されたと判断するる。 タイマーを見つけたウォーソーは、それをフレミングに渡しながら殺人事件だと伝える。 恋人であるテレビ・リポーターのニコレット・カラス(メリーナ・カナカレデス)からコメントを求められたフレミングは、調査中だと答えて、証拠品のタイマーを手にしてその場を去る。 何かを話したそうな女性(ダフネ)に気づいたウォーソーは、それをコーフィンに伝える。 強盗のことを忘れていたウォーソーはセントラルパークに向かい、彼を解放する。 ホテルに泊まったエミールは、撮影したビデオの映像をウルグが見ていることに苛立ち、ダフネがエスコート・クラブで働いていることを知る。 エスコート・クラブに電話をしたエミールは、チェコ人の女を呼ぶ。 本部に戻ったウォーソーは、上司のデクラン・ダフィー(ジェームズ・ハンディ)から、その場のテレビに映るフレミングを見ながら、証拠品のタイマーを彼に渡したことを非難される。 ホーキンスの”トップ・ストーリー”を見たエミールは、3人も殺害したにも拘らず精神異常が認められて無罪になった男のインタビューを聞いて、何をしても許されるアメリカは天国だと思う。 現れたエスコート・クラブのハニーにダフネのことを訊いたエミールは、責任者に会いたいと言って彼女を脅す。 取り乱すハニーが抵抗して逃げようとしたため、エミールは彼女を殺害し、ウルグはその様子を撮影する。 現場で見かけた女が気になるウォーソーは、同僚に似顔絵を描かせて彼女を捜そうとする。 焼死したのが、4年前から部屋を借りているミロスとタミナであることをコーフィンから知らされたウォーソーは、もう一人の女は不明だと言われる。 火災現場に戻ったウォーソーは、その場にいたフレミングから、自分が嫌いかと訊かれる。 自分の現場を荒らされたので当然不満だと伝えたウォーソーは、鑑識の結果、被害者は火事の前に死んでいて、ナイフの刃先が欠けるほどの刺し傷があったため、かなり恨まれていたと思われると言われる。 女の似顔絵を見せたウォーソーは、アパートの管理人は見覚えがあったと言っていたとフレミングに伝える。 死体がセックスの体位だったことを疑問に思うフレミングは、何かの警告だったのかもしれないと考えるウォーソーから、埋葬を重んじる東欧人にとっては屈辱的なことだと言われる。 博学なウォーソーに感心するフレミングは、名前(ウォーソー=ワルシャワ)から分かるように、親はポーランド人だと言われる。 ホテルで殺人事件が起きたという連絡を受けたフレミングは、めった刺しにされた被害者はロシア人だとウォーソーに伝える。 翌日、事件は大きく報道され、エミールは有名人である刑事フレミングのことを知る。 フレミングが逮捕した犯人が、100万ドルで映画化権を売ったことを知ったエミールは、アメリカは殺人鬼に金を払うと言われる。 ウォーソーも同行してホテルの殺人現場を調べたフレミングは、事件の担当者であるトミー・カレン(ダリウス・マクラリー)から挨拶される。 被害者の死体を確認しながら、カレンから部屋を借りたのが”フランク・キャプラ”という男だと言われたフレミングは、電話の通話記録を調べるよう指示する。 記帳は一人だったことを確認したフレミングは、犯人はバスタブで被害者を殺害し、もう一人がその横に立っていたことを、血液に残る足跡を見ながらウォーソーに説明する。 凶器のことを鑑識から聞いたフレミングは、電話したのは一件でエスコート・クラブだと知らされる。 ウォーソーを伴いエスコート・クラブのオフィスに向かったフレミングは、有名人だったために、経営者であるローズ・ハーン(シャーリーズ・セロン)に歓迎される。 昨夜ここの女性がホテルで殺されたらしいとローズに伝えたフレミングは、動揺する彼女から、たぶんハニーだと言われる。 チェコ人を指名した男から電話ががったと話すローズは、ロシア人のハニーが行けば何とかなると思ったとフレミングに伝える。 似顔絵を見せたフレミングは、ダフネというチェコ人だと言って、スカウトして名刺を渡したとことを話す。 二人の男が、ダフネのいとこだと言って彼女のことを聞きに来たと話すローズは、一人の男がビデオを撮っていたと伝える。 男達にダフネの勤め先を教えて帰したと言うローズから、場所は美容室”ルードウィック”だ知らされたフレミングとウォーソーは、その場に急行する。 美容室でダフネを見つけたエミールは、彼女に襲い掛かり、ミロスを殺す気はなかったと伝える。 誰かに何かを話したら殺すと脅されたダフネは、タミナのネックレスを渡される。 パトカーのサイレンが聴こえたため、エミールとウルグはその場を去る。 ダフネを見つけたウォーソーは、昨夜、会ったことを伝えるが、話があると言ってフレミングが彼女を連れて行く。 フレミングはダフネを保護し、現れたジャクソンとカレンに、通りで自分達を監視する二人組の男を捕えるよう指示する。 見つかったために逃げたエミールは、ジャクソンに襲い掛かって殴り倒し、銃と財布を奪う。 コーフィンを銃撃したエミールは、ウルグと共に逃走する。 銃弾を受けたコーフィンは、二人が公園に向かったことをフレミングとウォーソーに伝える。 ジャクソンから銃を奪われたと言われたフレミングは、公園に逃げた犯人を銃撃する。 病院に搬送されるジャクソンを見守るフレミングは、現れたニコレットにマイクを向けられる。 襲われたジャクソンが軽傷だとだけ伝えたフレミングは、ニコレットから、自分は大丈夫かと訊かれる。 ダフネから話を聞いたフレミングは、なぜ事件に巻き込込まれたのかを知ろうとする。 二人は知らない男達だと話すダフネは、友人のタミナにシャワーを借りた際に目撃しただけだと伝える。 正直に話すようにと言われたダフネは、妹が男にレイプされ、相手を撃ったことを伝えた彼女は、その男が警官だったために警察を信じる気にはなれなかった。 それ以上、話そうとしないダフネだったために諦めようとしたフレミングだったが、ウォーソーは、自分に任せてほしいと言って彼を説得する。 足を撃たれたエミールは、水で傷口を洗い、ウルグはその様子も撮影する。 レストランでニコレットに会ったフレミングは、指輪を用意してプロポーズしようとするものの、電話がかかってきた彼女はそれに出る。 ニコレットが局からアンカーの代役をするようにと言われたため、フレミングは指輪をポケットに戻し、今夜、話すことにして愛を伝え、席を立つ彼女を見つめる。 バーで鎮静剤を飲んだエミールは、ミロスのビデオを消去したことをウルグに確認する。 ジャクソンの財布に入っていたフレミングの名刺をウルグに見せたエミールは、彼のアパートに向かう。 警察署に向かったウォーソーは、その場にいたダフィーから、連絡も取れず、ダフネを自分の部屋に連れて行きシャワーを浴びさせたことを批判される。 そこに現れたフレミングは、自分がダフネのこと頼んだと言って、記者会見は仕切らせるとダフィーに伝えて納得させる。 ウォーソーをオフィスに連れて行ったフレミングは、ダフネからレイプされたと言われかねない状況になったと言われ、軽率な行為をしたことを責められる。 更に注意されたウォーソーだったが、自分を擁護してくれたフレミングに感謝する。 署を出たフレミングは、焦らずにしばらく休めとウォーソーに指示する。 アパートで、プロポーズの準備を整えてニコレットを待っていたフレミングは、ドアをノックする音で彼女を出迎えようとする。 誰もいないために警戒したフレミングは、ビデオを持ったウルグが現れた瞬間にエミールに殴られて意識を失う。 拘束されたフレミングは、エミールからダフネの居場所を訊かれるものの何も話さない。 犯罪者になり、ひと稼ぎしようと考えるエミールは、有名人であるフレミングを殺し、自分が雑誌”ピープル”の表紙を飾ると言いながら、その様子をウルグに撮影させる。 一旦ビデオを止めさせたエミールは、フレミングを殺しても異常者扱いされて精神病院に入り、その後、正気だと訴えて芝居だと主張すれば退院となり、精神科医は正常だと証言し、”ダブル・ジョパディー”(二重処罰の禁止)により二度と罰することはできないと伝える。 そして、自由でリッチな有名人になると話すエミールは、そんなことは陪審員が信じないとフレミングから言われたために彼を殴る。 銃を向けられたフレミングは殺されそうになるが、これは自分の映画だと言って仕切ろうとするウルグとエミールが揉める隙に反撃する。 銃を奪おうとしたフレミングだったが、それを拾ったエミールに撃たれてしまう。 その後、フレミングの死体は発見され、盛大な葬儀が行われる。 フレミングとの友情が芽生えかけていたウォーソーはショックを受け、ニコレットは悲しむ。 ニコレットを慰めようとしたホーキンスは、フレミング殺しの映画を作ったという電話を受ける。 ホーキンスを呼び出そうとしたエミールは100万ドルを要求し、彼に独占権と身柄を自分に任せることで納得させる。 ダフネの供述をとったことを知らされたダフィーは、彼女を移民帰化局に連れて行くようウォーソーとコーフィンに指示する。 その頃、ホーキンスは、エミールとウルグに100万ドルを渡す。 身の回りの物を取りに行くダフネをアパートに連れて行ったウォーソーは、入り口に美容室からの花束が置かれていることを確認する。 惹かれ合う二人だったが、深い関係にはなれないと、ウォーソーはダフネに伝える。 その時、爆発と共に部屋が出火し、ウォーソーは火災発生を知らせるものの、その場に閉じ込められる。 酸素により火が広がることを恐れるウォーソーから、窓を開けるなと言われたダフネはフレミングのバッジに気づき、エミールらが来たことを知り取り乱す。 その場にあったタンクのガソリンを捨てたウォーソーは、怯えるダフネを落ち着かせる。 ウルグは、向かいのビルの屋上から火事の様子を撮影し、消防車が現場に向かう。 水道管を外して炎に向けたウォーソーは壁を破り、フレミングのバッジを手にしてダフネを連れて隣の部屋に向かう。 部屋は爆発して消防車が到着し、ウォーソーは、ダフネと隣の部屋にいた少年(アントン・イェルチン)を助けて建物の外に出る。 手の火傷の治療を受けるウォーソーは、駆け付けたコーフィンに、例の二人組の仕業だと伝える。 フレミングの殺人の一部始終がテレビで放送されることになり、ジャクソンらはテレビ局に抗議して押し入るが、ホーキンスの番組は始まる。 ホーキンスが局を出たことに気づいたウォーソーは彼を追う。 レストランにいたエミールとウルグは、その場でも放送されるホーキンスの番組を見る。 フレミングが痛めつけられる姿が映し出され、客達は、画面に映る犯人がその場にいることに気づく。 これは自分の作品だと言うウルグと揉めて騒ぎを起こしたエミールは、ナイフで腕を刺される。 駆け付けたホーキンスに弁護士のブルース・カトラーを紹介されたエミールは、金ならあると言って現金を見せる。 そこに、銃を構えたウォーソーが現れ、エミールに手錠をかけて連行しようとする。 調書をとったら引き渡すとウォーソーに伝えたジャクソンは、誰でも15分は有名になれると言って、エミールを連行させる。 ホーキンスの行為を批判するジャクソンは言い争いになり、その間に車を奪ったウォーソーは、カレンを乗せてエミールを連れ去る。 ある倉庫にエミールを連れて行ったウォーソーは、発火装置を作った方法を聞き出そうとする。 消防士だった父親から教わったと言うエミールは、逮捕されるのを承知してビデオを撮ったと考えるウォーソーに殺されそうになる。 カレンを追い払ったウォーソーは、エミールに銃を向けて手錠を外し、フレミングの銃を渡して、有名になりたければ撃てと言って挑発する。 ウォーソーを相手にしないエミールは銃を向けられ、アメリカ人は腰抜けだと伝える。 そこに、ジャクソンが同僚達と駆け付け、エミールを連行する。 弁護を引き打受けたカトラーは、相棒に操られていたエミールは被害者だと記者達に伝える。 カトラーから、今こそ宣伝して攻めるべきだと言われたエミールは、逃げたウルグの消息は不明だと知らされる。 映画化権の話などをされたカトラーは、儲けの半分をエミールに要求するものの、3割で妥協しろと言われる。 それで納得したカトラーから、金だけが目的ではなく、自分を動かす原動力や背景を知りたいと言われたエミールは、父親に侮辱され自尊心を失ったと答える。 その後、エミールが出廷することをリポートするニコレットは動揺する。 その放送を見ていたウォーソーは、セントラルパークの強盗まで利用してネタにするホーキンスの行為に苛立つ。 強盗の件でダフィーに呼ばれたウォーソーは、軽率な行動を批判されて停職になり、給料も止められて起訴されると言われる。 身を隠していたウルグは、エミールだけがマスコミで取り上げられていることに腹を立てる。 裁判所から出てマスコミに囲まれるエミールに近づいたウォーソーは、被害者面する彼を批判するものの相手にされない。 その場にいたホーキンスに、エミールは正気だと伝えたウルグは、異常者を装えばリッチになれることをフレミングに伝えるエミールのビデオ映像を見せる。 ホーキンスから映像を売ってくれと言われたウルグは、テープをタダで渡す。 エミールが正気だという証拠のテープがあると言ってホーキンスは叫び、ウルグはエミールに発砲する。 警官の銃を奪ったエミールはウルグを銃撃し、ニコレットを人質に取り自首すると伝える。 自首をさせるなと言うニコレットは、ウォーソーに銃撃を促す。 一旦、銃を降ろしたウォーソーは、エミールが油断した隙に彼を射殺する。 瀕死のウルグは、”自由の女神”をバックに最後の撮影をして息絶える。 その様子を見ていたホーキンスは、ビデオを持ち去る。 ニコレットに感謝されたウォーソーは、フレミングのバッジを渡す。 ホーキンスに呼び止められ、手を組むことを提案されたウォーソーは、彼を殴り倒してその場を去る。 警官達は、ウォーソーの行為を支持する。 ウォーソーの後ろ姿を撮るようカメラマンに指示したホーキンスは、事件のリポートを始める。
...全てを見る(結末あり)
車が故障した放火捜査官のジョーディ・ウォーソー(エドワード・バーンズ)は、走って火災現場に向かおうとする途中、強盗(デヴィッド・アラン・グリア)に襲われるものの、難なく叩きのめして手錠をかける。
*(簡略ストー リー)
ニューヨーク。
市警の刑事エディ・フレミングは、テレビ・ショー”トップ・ストーリー”のホスト、ホーキンスと組んで番組に協力し、誰もが知る人気者だった。
入国した元受刑者のチェコ人エミールとロシア人ウルグは、強盗仲間のミロスの元に向かい、奪った金の分け前を要求する。
金はないと言われたエミールは、ミロスと女を殺害するが、バスルームにいたチェコ人のダフネにそれを目撃される。
エミールはその場に火を放ち、駆け付けた放火捜査官のウォーソーは、既に捜査を始めていたフレミングに、現場の状況から殺人事件だと伝える。
ダフネを捜すエミールとウルグは、アメリカでは犯罪者でも金儲けができることを知り、その考えを利用することを考える。
相容れない関係のフレミングとウォーソーは、度々、衝突しながらも、犯人を捕らえるために協力し合い捜査を進めるのだが・・・。
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脚本家でもあるジョン・ハーツフェルドが、製作も兼ねて演出した作品。
誰もが認める実力派ロバート・デ・ニーロと売り出し中の若手エドワード・バーンズが、刑事と放火捜査官それぞれの立場で犯人を追い事件解決に挑む姿を描く犯罪ドラマ。
既に話題作で注目されていたシャーリーズ・セロンのゲスト的な出演や、まだキャリアが浅いヴェラ・ファーミガが、事件の鍵を握るチェコ人の女性役で重要な役を演じ、更には火災現場の少年役でアントン・イェルチンが出演しているのも注目だ。
アメリカに入国した東欧人が、警官や犯罪者でもビジネスにする社会風土を利用して悪事を繰り返し、それを捕えようとする者達とのせめぎ合いが描かれている作品。
”メディアの暴走”というテーマは面白いのだが、コメディ・タッチとシリアスな面のバランスが悪く、中途半端な展開のまま進行する物語に深みもない。
テレビ、メディアで話題の人物である街の人気者の刑事を味のある演技で演ずるロバート・デ・ニーロは、これから盛り上がるというところでドラマから姿を消してしまうのは残念だ。
それを引き継ぐ形で、メディアを批判しながら犯人を追い詰め奮闘する放火捜査官を、エドワード・バーンズが熱演している。
視聴率のためには手段を選ばない、人気テレビ・ショーのホスト、ケルシー・グラマー、主人公の同僚刑事エイヴリー・ブルックス、主人公の恋人であるテレビ・リポーターのメリーナ・カナカレデス、本作で最も目立つ役柄と言っていい、チェコ人の狂人的な犯罪者を怪演するカレル・ローデン、そのロシア人の相棒である格闘家のオレッグ・タクタロフ、彼らに脅されるチェコ人のヴェラ・ファーミガ、彼女を知るエスコート・クラブのオーナー、シャーリーズ・セロン、テレビ番組プロデューサーのキム・キャトラル、セントラルパークの強盗デヴィッド・アラン・グリア、強盗仲間だった東欧人の二人に殺されるウラジミール・マシコフ、放火捜査官のジョン・ディレスタ、その上司ジェームズ・ハンディ、刑事のダリウス・マクラリー、犯人の弁護士で本人役のブルース・カトラー、主人公の同僚刑事ポール・ハーマン、火災現場の少年アントン・イェルチンなどが共演している。