攻撃により地上が汚染されたと言い張る男のシェルターに閉じ込められた女性の恐怖を描く、製作J・J・エイブラムス、監督ダン・トラクテンバーグ、脚本デイミアン・チャゼル、主演ジョン・グッドマン、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ジョン・ギャラガーJr.、ブラッドリー・クーパー他共演の心理スリラー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ダン・トラクテンバーグ
製作
J・J・エイブラムス
リンジー・ウェバー
脚本
マシュー・ストゥーケン
ジョシュ・キャンベル
デイミアン・チャゼル
撮影:ジェフ・カッター
編集:ステファン・グルーブ
音楽:ベアー・マクリアリー
出演
ハワード:ジョン・グッドマン
ミシェル:メアリー・エリザベス・ウィンステッド
エメット:ジョン・ギャラガーJr.
レスリー:スザンヌ・クライヤー
ベン:ブラッドリー・クーパー
ラジオの声:スマリー・モンタノ
ラジオのブロードキャスター:フランク・モテック
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
2016年製作 104分
公開
北米:2016年3月11日
日本:2016年6月17日
製作費 $15,000,000
北米興行収入 $71,897,220
世界 $108,286,420
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニューオーリンズ。
婚約者のベン(ブラッドリー・クーパー/声)と口論となったミシェル(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)は、彼に別れを告げて旅立つ。
運転中にベンからの電話を受けたミシェルは、口論くらいで出て行った理由を訊かれるものの、電話を切ってしまう。
再びベンから電話がかかってきた瞬間、ミシェルは事故を起こしてしまい、ある場所で目覚める。
点滴されていることと脚の怪我に気づいたミシェルは、手錠で繫がれ身動きできないために混乱する。
点滴スタンドを倒し、離れた場所の携帯電話を手元に引き寄せたミシェルは、圏外だったために発信ができない。
そこに、食事を持った男(ジョン・グッドマン)が現れ、怯えるミシェルは自分に何をするのかを問い、生かしておくと言われる。 松葉杖の使い方を練習するようにと伝えた男は、恋人が捜し警察が来るとミシェルから言われても誰も来ないと答え、手錠を外せる道具を置いて部屋を出る。 手錠を外したミシェルは、道具で松葉杖の先を鋭く削り、男を攻撃する武器にする。 男が現れないために、マッチでタオルに火を点けて通気口に押し込んだミシェルは、煙に気づいて部屋に入って来た彼に襲い掛かる。 男に取り押さえられたミシェルは、注射を打たれて意識を失う。 目覚めたミシェルは、男から幸運だったと言われる。 大規模な、化学兵器か核攻撃から救ったと言う男は、この場は安全で、自分の農場の地下だと伝える。 道路脇に車が横転しているのを発見して命を助けたと話す男は、ミシェルから感謝される。 病院に行くと言うミシェルに、攻撃で全てが汚染されたために無理な話だと答えた男は、安全が確認されるまでの期間は不明だと彼女に伝える。 家族に電話をすると言うミシェルに、無事ではいられないだろうと伝えた男は、外の人間は皆死んだと話し、大きな物音がしたために隣の倉庫に向かう。 叫びながら誰かを殴った男は部屋に戻り、与えられたものを食べて眠り自分に感謝しろと、もう一人にも伝えたとミシェルに伝え、自分はハワードだと言ってその場を去る。 隣の食料保管庫に向かったミシェルは、その場にいた男(ジョン・ギャラガー)から、ここがシェルターで、2日前からいると言われる。 外は汚染されていると聞いているので、脱出することは考えない方がいいと、ミシェルは男から言われる。 現れたハワードから、男の名前はエメットで、1週間分の食料の棚を倒したため、怪我をしたのは自業自得だと言われたミシェルは、トイレに連れて行かれる。 共用部分の娯楽室を見せられ自由に使っていいと言われたミシェルは、ハワードの部屋にあるトイレを使うよう指示される。 フランクとミルドレッドに会せるとハワードから言われ、地上が見える場所に案内されたミシェルは、汚染で死んだという二匹のブタの死体を窓から見せられる。 外にあるトラックを確認したミシェルは、ベンから電話があった際にすれ違った車だと気づく。 部屋に戻ったミシェルはエメットと話し、海軍で勤務していたハワードが、衛星に関係する部署にいたらしいと言われる。 シェルターを作るために雇われたと言うエメットは、誘拐されたと思っていたミシェルに対し、それを否定して汚染を信じていることを伝える。 自分は車をぶつけられて誘拐されたと言うミシェルは、ハワードの話は全て嘘だと考える、エメットは攻撃を見たことを伝える。 この農場に逃げてきたエメットは、ハワードが扉を閉めようとしていたため、押入ったことをミシェルに話す。 この真上で車の音がしたようだと話すミシェルは、あり得ないとエメットから言われる。 現れたハワードは、ミシェルとエメットに夕食の支度ができたことを伝える。 三人は食卓に着き、エメットはつまらない話を始め、ハワードは、自分の行いに悔いはないと話す。 エメットの話に苛立つハワードは彼を黙らせ、ミシェルは、ハワードを刺激して鍵を奪おうとする。 ミシェルがエメットといちゃつく様子を見たハワードは憤慨し、行儀よくするようにと言って、彼女を指示に従わせる。 キーを奪ったミシェルはハワードに気づかれるが、頭上で音がしたことに驚く彼を瓶で殴り、地上の扉に向う。 内側の扉を開けて入り口の窓から外を走る車を確認したミシェルは、顔がただれた女性(スザンヌ・クライヤー)が現れたために驚く。 中に入れるなとハワードから言われたミシェルは、女性から扉を開けろと言われても従う気になれなかった。 部屋に戻ったミシェルは、攻撃が始まることを知って我を忘れ、追い越そうとして、自分が車にぶつかったと話すハワードから、今までそれを話せなかったと言われて謝罪される。 その後ミシェルは、押入ろうとした女性が隣人のレスリーだとハワードから知らされ、シェルターのことは皆が知っているため、生き残った者がいれば再び現れるだろうと言われる。 ハワードは、ミシェルに殴られた傷を彼女に縫わせる。 車にあった所持品をハワードから渡されたミシェルは、服飾デザイナーを目指していたため、デッサンのノートを見せながら語り、彼が度々、口にするメーガンが娘だと言うことを知る。 メーガンの写真を見せられたミシェルは、彼女が母親と共にシカゴに行ってしまったことを知らされ、二人は無事だとハワードに伝えるしかなかった。 ミシェル話したエメットは、勉強は苦手だったものの、走ることが得意だったために州大会に出場し、奨学生としたルイジアナ工科大学に入学が決まっていたことを話す。 進学直前になり、学問への劣等感からそれを諦めたとエメットから言われたミシェルは、自分も、親に虐待され、同じような子を見ても何もせずに助けず逃げたことがあり、後悔していることを話す。 理解し合えた三人は共同生活を楽しむようになり、ある日、シェルター全体が振動する。 海軍のヘリコプターだと言うハワードは、都市部の攻撃の次に始まった掃討作戦だとミシェルとエメットに話す。 相手が地球外生物かも知れないと言うハワードは、警報が鳴りエアフィルター装置が故障したことに気づく。 このままでは呼吸困難になると言うハワードは、ダクトに入り装置の部屋に行き再起動させるようミシェルに指示する。 ダクトを抜けて部屋に向い装置を作動させたミシェルは、その場にあったハッチの窓に”HELP”という文字が刻まれていることに気づく。 血が付いたメーガンのイヤリングを見つけたミシェルは、ハワードが娘を監禁し虐待していたと考え、母親とシカゴに行ったのは嘘だとエメットに伝える。 メーガンの写真を見せたミシェルは、それが妹の同級生のブリタニーだとエメットから言われ、2年前に行方不明になり家出と思われていることを知らされる。 窓に”HELP”と引っ掻いた文字があり、イヤリングが落ちていたことをエメットに話したミシェルは、写真を見せながら、それがブリタニーの物だと伝える。 ハワードがメーガンを殺したと考えたミシェルは、自分が与えられたシャツを着ている、メーガンとハワードが写っている写真を確認する。 銃を奪ってハワードに告白させると言うエメットは、他にも生存者がいるはずなので助けを求める考えをミシェルに伝える。 シャワーカーテンで防護服を作ることを思いついたミシェルは、それをエメットに話す。 フィルター装置の部屋に行ったミシェルは危険物質に触れた恐れがあり、それがシャワーカーテンにも付着している可能性があるとエメットから言われたハワードは、シャワーカーテンを外して捨ててしまう。 カーテンを手に入れたミシェルとエメットは、彼女が服飾デザイナーだったため、防護服を作ろうとする。 あらゆる物を溶かす過塩素酸の入ったドラム缶をミシェルとエメットに見せたハワードは、ハサミを盗んだことを二人に問い詰める。 自分が盗んだと言うエメットは、武器を作り襲い掛かり銃を奪おうとしたことをハワードに話す。 許すと言ったハワードだったが、エメットを射殺してしまう。 動揺するミシェルは、エメットが自分達を襲うことを考えていたとハワードから言われる。 その後、ハワードに防護服が見つかってしまったミシェルは、過塩素酸のドラム缶を倒し、ハワードはそれを浴びてしまう。 液体が電気コードを溶かして出火し、防護服を持ったミシェルは、襲い掛かるハワードを倒した食料棚の下敷きにして、ダクトに逃げ込む。 ナイフで襲い掛かるハワードから逃れながら、フィルター装置の部屋に向かったミシェルは、防護服を着て、鍵に冷却スプレーをかけて壊しハッチを開ける。 外に出たミシェルはトラックに向い、防護服が破れたために焦りながらそれをテープで塞ぐ。 上空の鳥の群れを見たミシェルはマスクを外し、汚染がないことを確認する。 シェルターは爆発し、巨大な飛行物体が近づいたため、ミシェルはトラックで逃げようとするがキーが見つからない。 レスリーの車に気づいたミシェルは、ロックされていたために納屋に逃げ込む。 エイリアンのような生物が畑から現れ、ミシェルは、その場に倒れていたレスリーの死体からキーを探す。 民家に向い助けを求めたミシェルは、現れた飛行物体がガスを噴出したために、トラックに戻りマスクをつける。 飛行物体が迫りトラックに逃げ込んだミシェルは、車ごと持ち上げられ、その場にあった酒のボトルで火炎瓶を作った彼女は、それを飛行物体の口に投げ込む。 火炎瓶は爆発し、飛行物体はトラックを離し落下する。 無事だったミシェルは、レスリーの車に乗り運転してその場を離れる。 衝突したポストは道路に転がり、それには”10 クローバーフィールド”と記されていた。 街道を走るミシェルは、ラジオから聴こえる放送で、南部海岸地区を軍が奪還したことを知る。 危険区域にいる者はバトンルージュに向かうようにと指示し、医療、戦闘経験者はヒューストンに向かい、助けを求める人々に協力を促している放送を聴いたミシェルは車を止める。 ヒューストンに行くことを決めて車を走らせるミシェルだったが、上空の飛行物体は都市に向かおうとしていた。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「クローバーフィールド」(2008)
・「10 クローバーフィールド・レーン」(2016)
・「クローバーフィールド・パラドックス」(2018)
*(簡略ストー リー)
婚約者のベンと口論となったミシェルは、彼に別れを告げてニューオーリンズを去る。
街道で事故を起こしたミシェルは、目覚めた場所で監禁されていることに気づく。
現れた男ハワードは、攻撃を受けた地上は汚染されために助けてあげたとミシェルに伝え、この場が地下のシェルターであることを知らせる。
怪我をしたエメットという青年がいることを知ったミシェルは、彼からも攻撃と汚染があったと言われ、ハワードに疑いを抱きながらも共同生活を始めるのだが・・・。
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攻撃や侵略により地上が汚染されたと言い張る男に監禁された女性の恐怖を描く、コマーシャル監督だったダン・トラクテンバーグの長編初監督作品で、J・J・エイブラムスが製作を、またデイミアン・チャゼルが脚本を担当している。
「クローバーフィールド」(2008)の内容とは関連性はないが、両作の製作者であるJ・J・エイブラムスは、同じ世界観的な続編であると言っている。
主人公が、狂言男か真実を語っているのか不明であるように思わせているところがポイントで、女性と共に考えを巡らせる観客はドラマに引き込まれるという、心理スリラーに仕上がっている。
一端、男に心を許す女性が真実を知り、更には想像もしなかった異星人とも思える謎の生物と飛行物体が出現するクライマックスには驚かされる。
北米興行収入は約7200万ドル、全世界では1億ドルを超すヒットとなった。
地上の汚染に怯えながらシェルターを支配しようとする狂気の男を熱演するジョン・グッドマン、監禁されたのか救われたのか、主人公を疑いながら脱出を試みるメアリー・エリザベス・ウィンステッド、彼女と共にシェルターで生活する青年ジョン・ギャラガーJr.、助けを求めに来る隣人女性スザンヌ・クライヤー、ミシェル(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)の恋人で声だけの出演のブラッドリー・クーパー、ラジオの声スマリー・モンタノ、ラジオのブロードキャスター、フランク・モテックなどが共演している。