ハリウッドで成功している作曲家が自分が考える10点満点の美女に出会ったことから巻き起こる騒動を描く、製作、監督、脚本ブレイク・エドワーズ、主演ダドリー・ムーア、ボー・デレク、ジュリー・アンドリュース、ロバート・ウェッバー他共演のロマンチック・コメディ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ブレイク・エドワーズ
製作
ブレイク・エドワーズ
トニー・アダムス
脚本:ブレイク・エドワーズ
撮影:フランク・スタンリー
編集:ラルフ・E・ウィンタース
音楽:ヘンリー・マンシーニ
主題歌 :Song from 10 (It’s Easy to Say)
出演
ジョージ・ウェバー:ダドリー・ムーア
ジェニファー・マイルズ・ハンリー:ボー・デレク
サマンサ・テイラー:ジュリー・アンドリュース
ヒュー:ロバート・ウェッバー
デヴィッド・ハンリー:サム・J・ジョーンズ
メアリー·ルイス:ディー・ウォレス
ドナルド:ブライアン・デネヒー
牧師:マックス・ショウォルター
隣人:ドン・カルファ
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1979年製作 122分
公開
北米:1979年10月5日
日本:1980年3月1日
製作費 $7,000,000
北米興行収入 $74,865,520
■ アカデミー賞 ■
第52回アカデミー賞
・ノミネート
作曲・歌曲賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ロサンゼルス。
アカデミー賞を4度も受賞している作曲家ジョージ・ウェバー(ダドリー・ムーア)は、恋人で舞台のミュージカル・スター、サマンサ・テイラー(ジュリー・アンドリュース)や作詞家のヒュー(ロバート・ウェッバー)ら友人達に42歳の誕生日を祝ってもらうものの、空しさを感じるだけだった。
パーティーを開いてくれたヒューの家に泊まったジョージは、翌日、暫く仕事をして家に向かう。
途中ジョージは、信号待ちしている際に横に止まった車に乗る、ウエディング・ドレスを着た女性(ボー・デレク)が気になり彼女を追う。
女性の車が教会で止まったことに気を取られていたジョージは、パトカーと衝突してしまう。
警官に免許証の期限切れを指摘され、車検証もなしで無謀運転だと言われ違反切符を切られる。 新郎、新婦(サム・J・ジョーンズ/ボー・デレク)は、牧師(マックス・ショウォルター)の下で結婚を誓おうとする。 その場の様子を窺っていたジョージは、鼻を蜂に刺されてしまい叫び声をあげて出て行く。 自宅でサマンサを待っていたジョージは、現れた彼女から、鼻のことやパトカーとの衝突の件で同情される。 その後、隣人(ドン・カルファ)を望遠鏡で覗いたジョージはその過激な様子に驚く。 ベッドに入ったジョージは、女性の呼び方でサマンサと口論になり、彼女は気分を害して帰ってしまう。 翌日、話をしようとしたジョージとサマンサは、お互い同時に電話してしまいつながらない。 ヒューの家で仕事を始めたジョージは、ゲイの彼をからかう。 いつも機嫌が悪い上に説明もしないジョージに、不快感を感じたヒューは、彼を追い払ってしまう。 精神科医のカウンセリングを受けたジョージは、例の女性を点数で言えば”11”と答える。 ”10”が最高だと言われたジョージは、それ以上の女性だったと考える自分が、どの程度を理想にしているのか理解できない。 牧師を訪ねたジョージは、遠回しに女性のことを聞きだし、彼女がジェニファー・マイルズで夫がデヴィッド・ハンリーだということを知る。 ジェニファーの父親は、ビバリーヒルズで最高の歯科医だということだった。 帰宅したジョージは、サマンサに電話をするが繋がらず、隣人を望遠鏡で覗く。 隣人が二人の女性と愛し合うのを見たジョージは、望遠鏡で自分の頭を打ってしまい、その拍子にテラスから転げ落ちる。 電話のベルが鳴り、それがサマンサだと分かったジョージだったが、テラスまでなかなか上れない。 ようやく受話器を取ったジョージだったが、電話は切れてしまい、苛立つ彼はプールに落ちてしまう。 その後、ジョージはジェニファーの父親に歯の治療を受けて、ジェニファーとデイッドがメキシコに新婚旅行に行ったことを知る。 帰宅したジョージは、ようやくサマンサの電話に出ることができるのだが、歯の治療のせいでまともに話せず切られてしまう。 何度かけても相手の反応がおかしいため、サマンサは警察に通報してジョージの家に向かう。 隣人の乱交パーティーを覗いていたジョージは、現れた警官に質問を受け、自分が住人だとメモに書いて教えて納得してもらう。 歯の治療の麻酔が切れていないまま、酒を飲んでしまったジョージは、ふらつきながら隣人の家を訪ねる。 ジョージの家に着いたサマンサは望遠鏡を覗き、全裸で女性と戯れ、こちらを覗く彼に気づき憤慨してその場を去る。 慌てて家に戻ったジョージはサマンサに電話をするが、即刻、切られてしまう。 ジョージはメキシコに向かい、サマンサは彼に電話をするものの、でないために気落ちする。 ホテルの部屋に案内されたジョージは、ベッドに倒れ込んで眠ってしまう。 サマンサは、子供の様な扱いにくいジョージだが気になってしまうことをヒューに話す。 バーに向かったジョージは、バーテンダーのドナルド(ブライアン・デネヒー)が気に入り、サマンサに電話をする。 メキシコにいることをサマンサに伝えたジョージは、その場にジェニファーとデヴィッドが現れたため焦ってしまう。 用事が済むまで暫く滞在することを伝えたジョージだったが、サマンサに電話を切られる。 ジェニファーを気にしながら、ドナルドと話を弾ませたジョージは部屋に戻る。 サマンサに電話をかけたジョージは、彼女の息子に嫌みを言われてしまう。 再びバーに戻ったジョージは、パーティーで会ったことがあると言うメアリー·ルイス(ディー・ウォレス)に声をかけられ、部屋に向い愛し合う。 翌日、ビーチで日光浴するジェニファーに見とれてしまったジョージは、デヴィッドがサーフボードに乗り眠りながら沖に流されていくのを確認する。 以前、同じケースでそのまま流される事故があったと聞いたジョージは、ジェニファーと戯れる自分を想像してしまう。 しかし、ヨットで沖に向かったジョージはデヴィッドを助け、事件が大きく報道されて、ヒューやサマンサはそれを知って驚く。 バーにいたジョージは、サマンサからの電話も取らずにドナルドと共に静かに過ごし、ジェニファーを想いながら新曲をピアノで弾く。 それを聴いていたメアリーのリクエストには応えなかったジョージは、ジェニファーの部屋に向かう。 出迎えた入浴中で半裸のジェニファーを見て落ち着かないジョージは、デヴィッドが病院に向かったと聞いて、彼女とくつろぎながら話をする。 二人は食事をして、その後ビーチを散歩してバーで踊り、そして部屋に戻り、ジェニファーは、”ボレロ”を流しながらジョージを誘う。 ベッドインした二人だったが、デヴィッドから電話があり、ジョージは彼と話して礼を言われる。 電話を切り愛し合おうとした二人だったが、ジョージは、特別だと思えたジェニファーが、その場の雰囲気で行動する女性だと知り幻滅して部屋を出る。 帰国したジョージはサマンサの家を訪ね、彼女を食事に誘うものの断られてしまう。 ヒューに電話をしたジョージはサマンサのことを話し、絶対に彼女を手放すなと助言される。 サマンサはジョージの家に向い、それに気づいた彼は安堵する。 ジョージから結婚することを提案されたジェニファーは、言葉を濁してコーヒーを入れにキッチンに向かう。 その様子見ていた隣人は、ノーマルな二人に不満を抱き、今後は電気を消して、自分達の行為を見せないようにすると言って苛立つ。 そしてジョージは、”ボレロ”を流してサマンサを誘い、二人はその場で愛し合う。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
ロサンゼルス。
アカデミー賞を4度も受賞している作曲家ジョージ・ウェバーは、舞台のミュージカル・スター、サマンサと恋愛関係だったが、常に女性のことを考えながら日々を送っていた。
そんなジョージは、車で信号待ちしている際、横に止まった車に乗っていた、ウエディングドレスを着た女性ジェニファーに惹かれてしまう。
その後、サマンサとの関係もギクシャクするジョージは、ジェニファーが新婚旅行中のメキシコに向かうのだが・・・。
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大ヒット・コメディ”ピンクパンサー”シリーズが前年に終了したブレイク・エドワーズが、製作、監督、脚本を兼ねた爆笑コメディで、お色気もふんだんに盛り込んだ大人の恋物語。
出演者の個性を生かし笑いのツボを押さえた、軽快で無駄のないブレイク・エドワーズの演出を存分に楽しめる。
観客も大いに期待した”美女”が、魅力に欠ける女性だと分かるくだりがあっさりし過ぎで、それが余りに早く訪れてしまうのがやや残念。
ブレイク・エドワーズ作品ではお馴染みである、ヘンリー・マンシーニの軽やかな音楽も印象的だ。
第52回アカデミー賞では、そのヘンリー・マンシーニが作曲、歌曲賞にノミネートされた。
北米興行収入は約7500万ドルのヒットとなった。
お得意の、今一冴えない酔っ払いの役で今回も楽しませてくれるダドリー・ムーアは、得意のピアノ演奏なども存分に披露してくれる芸達者ぶりも見ものだ。
全てが完璧に思える美女ボー・デレク(意外にも小柄162cm)、ブレイク・エドワーズ夫人である、主人公の恋人でミュージカル・スター、そして主題歌も歌うジュリー・アンドリュース、主人公の友人でゲイの作詞家ロバート・ウェッバー、ヒロインの夫サム・J・ジョーンズ、メキシコで主人公と出会う女性ディー・ウォレス、主人公と話の合うバーテンダー、ブライアン・デネヒー、牧師マックス・ショウォルター、隣人ドン・カルファなどが共演している。